ボケってどんな花?
最終更新日:2022年10月25日
名前の由来
果実の形が瓜ににているところから、木になる瓜として木瓜があてられ、その音読みから毛介(もけ)、それがボケに変わったとする説が現在では定説となっています。書物によっては、毛介のほかに母計を使っているものもあります。
いずれにしても中国から漢名を導入する時にあてつけたものが木瓜と思われます。
ボケとは
ボケは日本の山野に自生しています。草ボケとかシドミとかナベワリとか言われていました。中国系のボケも古くから日本で育てられていました。
日本系は草ボケと言われますように、親木から子木、孫木と地下でつながって竹のように生育する性質があり、親木は古くなると枯れてしまいます。花の咲く時期は中国系から比べれば早咲き、四季咲きのものが多く存在します。(日本系の中でも幹が細く樹高も低い性質のものと、幹の太さも樹高も高くなる品種とで分けられます)
江戸時代に小石川養生所にボケが植えられて漢方薬として使われていた事がわかっています。
一般町民に植物を楽しむ時代が起き、いろんな植物がブームになりました。ボケもその一つで明治の後半に交配育種され、数多くの品種が大正時代に入ってから埼玉の安行と新津の小合で、印刷物として紹介されています。
ボケの分け方(分類)について
花色の分類
花期の分類
花の咲く時期は遅い秋から咲く寒ボケの系統から6月に入ってから、咲き乱れる極遅咲き品種まであり、加温をすることで真冬の1月から観賞できます。
四季咲き
四季を問わず花芽が充実すれば花開く特性の品種です。
〔代表品種〕長寿梅、白長寿梅
寒咲き
12月の寒い日でもちょっとした日当たりで花開く品種です。春も早い時期から開花します。
〔代表品種〕黒潮、祝錦
早咲き
軽い休眠打破で開花し加温すれば1月前半から開花します。
〔代表品種〕東洋錦、長寿楽
中咲き
十分休眠打破し、加温することによって2月頃から花を見ることができます。
〔代表品種〕桂錦、大晃錦
晩咲き
十分休眠打破しても花芽が飛んだりなかなか開花が遅い品種で、3月頃から加温して花を見ることができます。
〔代表品種〕世界一、七変化
種類別分類
樹種の系統で中国系2種、日本の系統と分けられます。
日本系のボケ2種
寒ボケ系・草ボケ系
中国系のボケ2種
東洋錦系・昭和錦系
用途別分類
早春の花木としてや生け花の材料として、トゲを生かして生垣になど、用途によって向く品種に分けられます。
- 切り花向け種類
- 果実用種類
- 生垣用種類
- グランドカバー向き種類
- 一般花木用種類
- 下草向き種類
樹高別分類
背の高い樹や背の低い樹種と幅があり樹高の特徴によって分類する事ができます。
- 樹高の高い種類(1.5メートル以上)
- 普通の高さの種類(1メートル前後)
- やや低い種類(50センチ前後)
樹型の分類
上部開張
上部の方が広がっている形
基部開帳
根本より広がった木姿
立性
横に枝が出るより幹が多く立つ
ほふく
縦に伸びるより横に広がる性質
花の大きさ分類
巨大輪
56ミリ以上の花。世界一、クラークスジャイアントなど
大輪
41ミリ~55ミリの花。東洋錦、長寿楽など
中輪
26ミリ~40ミリの花。黒潮、港の曙など
小輪
25ミリ以下の花。長寿梅、姫小町など