第364号(令和4年6月5日) 1ページ
最終更新日:2022年6月5日
地域とともにある学校へ コミュニティ・スクールが始まります
新潟市では、未来を担う子どもたちの豊かな成長を「地域総がかり」で支えるために、すべての市立小・中学校、中等教育学校、特別支援学校でコミュニティ・スクールが導入されます。今号では地域と学校が関わり合うコミュニティ・スクールの仕組みやモデル校の取り組みなどを紹介します。
問い合わせ 秋葉区教育支援センター(電話:0250-25-5500)
コミュニティ・スクールとは
保護者や地域の代表、学校などで組織した学校運営協議会を設置した学校のことです。
学校運営協議会では、「地域でどのような子どもに育ってほしいのか」「なにを実現していくのか」という目指す子どもの姿と方策を共有し、地域総がかりで子どもの成長を支え合い、ともに活性化していく、「地域とともにある学校」づくりを進めていきます。
令和3年度モデル校 金津小学校と金津中学校の取り組み
コミュニティ・スクール導入に先駆けて、金津小学校と金津中学校は令和3年度モデル校となりました。小学校・中学校合同で設置した「学園金津運営協議会」が進めてきた地域と学校が一体となった取り組みを紹介します。
地域の未来を担う子どもたちを地域みんなで育てる
学園金津運営協議会
学園金津運営協議会は、小学校・中学校合同で開催され、地域コミュニティの役員や保育園、大学職員、PTA役員などの委員で構成されています。目指す子どもの姿や学校の基本方針(教育ビジョン)を共有して話し合いが行われました。協議会の意見をもとに地域の自然や文化を生かした地域学習の充実につなげています。
委員の意見・感想
- コミュニティ・スクールでは目指す子どもの姿を共有することが大切。家庭・地域・学校の役割を考えて取り組んでいきたい。
- 人との関わりやいろいろな経験の中で成功体験や認められる喜びを積み重ね自己肯定感を高める。そんな教育活動を取り入れてほしい。
今後の活動の発展につなげる基本方針や取り組みについても話し合われました
- 「分かった」「できた」「楽しい」「面白い」「役立つ」と思える授業に
- 伝える力(プレゼン力)の育成
- 小・中学校合同の防災訓練の実施
- 金津文化の日(仮称)の開催(小・中学校・コミ協の文化祭・合唱祭の同日開催)
地域の声
地域が子どもたちを育てる
「学園金津運営協議会」では、金津小・中学校の先生方や保護者、金津保育園、新潟薬科大学の先生方、そして地域の皆さんが集い、それぞれの立場で意見を交わし合いながら、子どもたちのより良い成長を育んでいきたいと思っています。
子どもたちが未来につなぐ、金津の自然
金津地域は豊かな里山に囲まれており、歴史ある文化も豊富です。子どもたちが豊かな自然に触れ合いながら、経験豊かな地域の大人の人たちと出会う中で、伸び伸びと、たくましく、明るく成長することを願っています。
学園金津運営協議会
会長 上田晋三さん
地域とともにある学校へ
~地域・保護者・学校が一体となった活動~
協議会の話し合いをもとに、地域の未来を担う子どもたちの活動が行われています。
朝日の森保全活動
金津小学校・中学校では、地域の里山である「朝日の森」を学びのフィールドとして、森の保全活動を行っています。地域の里山の保全に取り組む「朝日の森の会」が先生となり、子どもたちは森について学んでいます。里山の自然を守り、豊かな森になることを願いながら活動し地域との関わりも深めています。
金津小学校では、ブナやクヌギなどの植樹や山の木々の季節ごとの変化などの観察を通して、自然の大切さや地域を誇りに思う心を育成しています。
金津中学校では、昨年度1年生26人が朝日の森保全活動に参加しました。普段、なかなか足を踏み入れない朝日の森に関わり、金津地区の良さを再認識することができました。
今年度は、さらに活動を広げ、全学年で草刈り、遊歩道の整備に取り組みます。
里山についての講話を聞きました
森の木や花の種類を教えてもらい、季節ごとの変化を観察しました
ノコギリの使い方を教えてもらいながら丸太切りの体験をしました
小学生の時に植樹した木の下草刈りをしました