第371号(令和4年9月18日) 1ページ
最終更新日:2022年9月18日
秋葉区の食・園芸を支える
農家さんを紹介します!
食欲の秋!皆さんの食卓にきっと一度は並んだことがある農作物を作っている農家さん、また、一度は目にしているお花を育てている農家さんを紹介します。
秋葉区の農家さんを身近に感じて、地元の野菜や花を楽しんでください!
問い合わせ 産業振興課(電話:0250-25-5337)
農業の先生 指導農業士 鈴木 恵一さん
鈴木さんは指導農業士として認定され、青年農業者の研修の受け入れや指導、育成を行い、地域の農業振興や担い手の育成のために活躍しています。とても明るく元気な鈴木さんの下へは、紙面で紹介している田村さん夫婦をはじめ、農業を始めたい多くの人が学びに訪れ、現在も研修中の新規就農者が学んでいます。
農業を始めたきっかけは?
10年ほど前に会社員を辞めて、父親の後を継ぎ農業を始めました。父親のやり方を変えてスーパーなどに出荷しています。今は稲作のほか、いちご「越後姫」や大玉トマトなどを作っています。
どんどんと新しいことに挑戦しているようですが?
GPS連動トラクターを使って作業効率を上げたり、ドローンを使用したり、いろいろなことを積極的に取り入れています。特にGPS連動のトラクターは肥料・うね立て・マルチ掛けが一度にでき、格段に効率アップとなりました。トマトは試行錯誤をして味が濃いトマトを作っています。子どもたちが好きになる野菜を作りたいと思っています。
今後はどのようなことを考えていますか?
今後は小麦を栽培して、ラーメン店に出荷したいと考えています。地域の活性化のため、秋葉区の小麦をブランド化したいと思い、まずは自分がやってみようと、今秋、小麦の種をまく予定にしています。個人で成功できたら、そのノウハウを周りに広めていけたらと思っています。また、農業体験で収穫した野菜をその場で調理するイベントなども行い、秋葉区を盛り上げていきたいです。
新規就農 田村 徹也さん 志歩さん
新潟薬科大学を卒業し、農業2年目の田村さんご夫婦。柿をメインに、ナスやジャガイモ、オクラなど、さまざまな野菜を作っています。
農業を始めたきっかけは?
畑や柿団地が荒れ、地域の農業が衰退していく姿を見て、寂しい想いと地域に貢献したいという想いから、大学を卒業したら農業をして行こうと決めていました。そのために、大学時代から畑を借りて試してみたり、鈴木さんのところにお手伝いに行きながら学ばせてもらいました。
今はどのようなことを行っていますか?
荒れている柿団地や畑を引き継ぎ、少しずつ整備しています。今でこそチェーンソーで木を切っていますが、大学時代はのこぎりを使って手作業で行っていました(笑)。1年放置するだけで、元に戻るには2、3年かかるとも言われているので、整備と管理を続けるのは大変です。でも、わからないことがあれば聞きに行ける農家さんもいて、学びながらも新しいことに挑戦しています。
今後はどのようなことにチャレンジしたいですか?
ブルーベリーやイチジクなどの果樹を新たに栽培し、大学で学んだ農業ビジネスや食品加工の知識を活かし、果物の加工品販売ができればと思っています。また、荒れている柿団地を子どもの頃に見ていたきれいな園地に戻したいです。
仲良く作業している姿が印象的な田村さんご夫婦。まだ、農業の道に入ったばかりですが、いろいろ試しながら一歩ずつ進んでいます。チャレンジする若い力に期待しています。
プチヴェール®農家 湯田 清香さん 麻江さん
覚路津でプチヴェール®やナス、サツマイモ、かきのもと、ソラマメ、梨のほか、漬物や総菜なども作るお二人。清香さんの息子さんの奥様が麻江さん。本当の親子以上の関係性で農業を続けています。
農業を始めたきっかけは?
会社勤めを終えた私(清香さん)が10年以上前に農業を始めました。子育てが終わった麻江さんが手伝うようになり、今は2人でさまざまな種類の野菜を作り、区内のスーパーやJA直売所の新鮮組などで販売しています。夏は10種類以上の野菜を出荷しています。
秋葉区の特産のプチヴェール®はどのように育てていますか?
プチヴェール®は10年前くらいから育てており、現在は150本ほど植えています。7月に植え付けを行い、その後大きくするために肥料をたっぷりあげます。12月から2月に収穫時期を迎えますが、茎になったわき芽を1つ1つ手作業で取ります。手間がかかる野菜ですが、皆さんにおいしいものを届けたいので作り続けています。
おいしいプチヴェール®の食べ方はありますか?
やっぱり茹でてマヨネーズで食べるのが一番です。天ぷらやお吸い物などにしたりもしますよ。給食でサラダで出されているようですが、私たちも今度試してみようかと思っています。
「今後もお義母さんと元気なうちは2人で頑張って続けていきたい」と話してくれた麻江さん。「麻江さんは何でも一生懸命やってくれるので助かる」と清香さん。お互いに信頼しているお二人はこの日もあうんの呼吸で植え付けを行っていました。
アザレア農家 五十嵐 芳昭さん
小須戸地区で50年以上アザレアを育てている五十嵐さん。秋葉区は国内で最も大きな産地です。五十嵐さんのアザレアはうららこすど、花夢里にいつのほか、市内や関東、関西、北海道などのホームセンターにも出荷されます。
農業を始めたきっかけは?
両親がアザレア農家だったので、自然と携わるようになりました。もう50年以上続けており、今は妻と期間従業員で行える範囲で続けています。
アザレアはどのように育てていますか?
ニコレット、ヘルムートなどを主力に約14、5種類のアザレアを毎年5万鉢ほど育てています。アザレアは11月から3月頃に出荷時期を迎える花で、挿し木から1年半から2年くらいかけて出荷となります。冷蔵庫に入れる低温処理により、花が少ない時期に早めに出荷する方法も取り入れています。アザレアは毎日の管理がとても重要で、ちょうどよい形にするために、成長を管理し、肥料をあげたり、虫食いがないかをチェックしたりします。毎年きちんとした作業を行えば、ちゃんと花を咲かせてくれます。自分の作ったものに注文が入り、お客さんが喜んでくれることが一番です。
アザレアは涼しいところに置いておけば1か月くらいは楽しめるそう。水は乾いたらあげるくらいでちょうどよいそうです。皆さんもアザレアの花を楽しんでみてはいかがでしょうか。