ヒスタミン食中毒について
最終更新日:2018年1月18日
ヒスタミン食中毒は、ヒスタミンが高濃度に蓄積された食品、特に魚類及びその加工品を喫食することにより、アレルギー様の症状を示し、食中毒を引き起こします。ヒスチジン(アミノ酸の一種)が多く含まれる食品を常温に放置するなどの不適切な取り扱いをすることで、ヒスタミン産生菌が増殖し、ヒスチジンがヒスタミンに変換され、食品中にヒスタミンが蓄積していきます。
一度生成されたヒスタミンは調理時の加熱で分解されないため、ヒスタミンが生成されないよう予防することが重要になります。
症 状
喫食後、数分~30分くらいで顔面(特に口周り、耳たぶ)の紅潮、頭痛、じんま疹、発熱等の症状を示し、6~10時間で回復します。重症化する例は少なく、抗ヒスタミン剤の投与により速やかに治癒します。
原因食品
ヒスチジンを多く含むマグロ、カジキ、カツオ、サバ、イワシ、ブリ、アジなどの赤身魚及びその加工品が主な原因食とされ、ワインやチーズなどの発酵食品にも含まれていることがあります。
予防対策
魚を保存する場合は、速やかに冷蔵・冷凍し、常温での放置時間を最小限とする衛生管理を徹底しましょう。一度蓄積したヒスタミンは加熱しても分解しないため、鮮度が低下した恐れのある魚は食べないようにしましょう。ヒスタミンが高度に蓄積されている食品を口に入れたときに唇や舌先に通常と異なる刺激を感じることがあります。その場合は、無理に食べずに処分するようにしましょう。
関連リンク
内閣府食品安全委員会ファクトシート(ヒスタミン)(PDF:2,615KB)
農林水産省リスクプロファイルシート(PDF:1,789KB)
PDF形式のファイルを開くには、Adobe Acrobat Reader が必要です。
お持ちでない方は、Adobe社から無償でダウンロードできます。