西区意見交換2
最終更新日:2015年7月23日
政令市にふさわしい公共交通システムを発展させていただきたい。 | |
9月5日までに運営協議会でダイヤの修正、検討をしていただきたい。 | |
のりかえ現金カードの申し込み方法について | |
(4) | BRTのデメリットについて |
(5) | りゅーとリンクの廃線について |
(6) | 改善のサイクルについて |
(7) | 新バスシステムのうたい文句について |
(8) | 新バスシステムに対する提案 |
質問1
政令市にふさわしい公共交通システムを発展させていただきたい。
発言者
都市としての風格を兼ね備えているのが政令指定都市であると思うが、新潟の公共交通については都市の風格が感じられない。地下鉄も路面電車もなく、路線バスは衰退の一途をたどってきた。かつてはモノレールなども模索したようだが、ようやくたどりついたのがBRTの導入である。私は新潟を魅力ある都市にするためにはこの機会を逃してはならないと考えている。また、BRTに関しては賛否両論あるが、すでに議会議決が行われ、今は粛々とその導入のための準備が行われているにもかかわらず、いまだに尾を引いていることに疑念を感じている。
私が住んでいる地域には鉄道がなく、バスが夕刻5時ごろに1台走るだけである。このような地域から見れば、BRTの議論はうらやましいかぎりだ。まずはBRTの導入を成功させ、さらにスマートインターを活用した高速バスの導入で公共交通の空白地域から脱却したいと望んでいる。政令市にふさわしい公共交通システムをぜひ発展させていただきたい。
市長
本市は、政令指定都市はもとより県庁所在都市の中でも最も公共交通が脆弱なまちであり、このまま放置しておくと、公共交通で移動できないまちになってしまう。これを改善するために、数年前から国と新潟市と新潟交通が3分の1ずつお金を出しあって超低床バスを導入し、りゅーとリンクの運行、ICカードの導入を推進し、現在12万枚普及している。新バスシステムでの乗り継ぎ・乗り換えでご不便をおかけするのは本当に恐縮だが、乗り継ぎ・乗り換えなく公共交通が発展しているまちは世界にも例がない。新潟交通は乗り継ぎ・乗り換えを認めてもらえれば、持続可能なバス交通になるよう頑張ると言っているので、利用者が減っていく悪循環を止めるために、夢とわくわく感を持って子どもたちが連節バスを待つ段階に一刻も早く進めていきたい。
また、土曜日、日曜日は駅南方面で大量輸送が必要なスポーツイベントなどがあるので、その際には連節バスを使ってもらいたいと新潟交通に働きかけている。これからの世代の方たちにバスで動いてもらうことを今回の新バスシステムで実践していきたい。まだ説明が足りない部分もあるが、ダイヤも発表されたことから、地域ごとの説明もさらにしっかりとしていきたい。
質問2
9月5日までに運営協議会でダイヤの修正、検討をしていただきたい。
発言者
BRT導入によって郊外線のバスを充実するとのことだが、ダイヤを見ると、大野郷屋から内野営業所方面はとても不便になる。坂井または新大入口から新潟方面はかなり増便されるが、反対方向は大幅に減っている。これは矛盾しているのではないか。
また、現在、西小針線、有明線、寺尾線、大堀線の四つの路線があるが、2~3分おきに内野営業所からバスが出発する時間帯があり、その後2時間空くという場合がある。
9月5日までに運営協議会でダイヤの修正、検討をしていただきたい。
市長
具体的なご指摘をいただいた。新バスシステムの導入によって、すぐに全域で効果が出るわけではないので、恐縮に思っている。昭和40年代から低下してきたバス利用者数を反転して増加させていくときに、乗車率が高いところ、乗車の見込まれるところを優先的に増便していくという部分が前提としてあると考えている。
9月5日のダイヤ改正までに今のご意見を反映させるのは難しいと思うが、多くの方が乗っている地域には路線を張りたいと思っているので、乗車率が高いなど実績がある路線については、個別に状況を把握し、次年度以降の改善に結びつけたい。
都市政策部長
今回、新潟交通がダイヤを公表し、皆さまから様々なご意見・ご質問を受けている。最終的なダイヤについては開業の1か月前に公表されるが、市としても、市民の皆さまからいただいた意見は、しっかりと新潟交通に伝え、可能なものについては反映していきたい。
質問3
のりかえ現金カードの申し込み方法について
発言者
バス料金がとても高く、往復に1,200円かかる場所もある。りゅーとカードに1,000円分チャージしても往復できないので何度もチャージをしなければならない。
現金で乗り換える場合にはのりかえ現金カードが必要で、申し込むには市役所に行かなければいけないという。困っている人の立場に立った視点ではない。せめて各区役所に窓口を設けるべきだ。
私は何度もチャージしたくないし、まとまったお金がないのでカードにしたくないという人もいると思う。カードを使うとお金を支払っている感覚がない。
市長
できるだけ「りゅーとカード」をお使いいただきたい。毎年2億数千万円使っている住民バスの運営、路線バスへの補助を増やさないという方向性を5年間確保したので、今まで社会実験で実行していた「シニア半わり」制度を、70歳以上を想定して、区バス・住民バスにも拡大し、9月5日以降は路線バスのシニア半わりもりゅーとカードで行っていく。にいがた未来ポイントも溜まるので、りゅーとカードを利用する方がお得である。しかし、ICカードを使ったことがないという方も多いと思うので、今後、体験乗車の機会を利用してICカードを実際に体験していただきたい。
それでもりゅーとカードを利用したくないという方には、のりかえ現金カードを使ってもらうことになるが、希望者が非常に多い場合には、配布先が市役所だけでいいのか検討したい。
都市政策部長
申込書については、区役所の窓口にも置いてある。また、新潟交通でもりゅーとカードのチャージについて様々なサービスを用意している。
質問4
BRTのデメリットについて
発言者
新潟市の公共交通はこのままでは立ちいかなくなるので、いろいろな議論はあってもBRTに落ち着くと思う。BRTが成功するためには、利用者にとってのメリットが大きくなければならない。しかし、現状では事業主や市にとってのメリットが大きいだけで、利用者へのメリットはそれほど大きくない。あらゆるデメリットを示して、十分に説明していく必要があると思う。それを隠し、十分な説明がない中で進めてきたので、結果として、反対が増えてきたのではないかと思っている。
内野営業所発寺尾経由は朝9時に出た後、夜8時20分まで1本もない。これで本当に路線を維持していると言えるのか。路線維持はメリットだと言うが、実際にダイヤが発表されたら維持すらされてない。
新バスシステムの一番のデメリットは乗り換えである。西区の住民は坂井の停留所でも乗り換えを強いられる。乗り換えは面倒で、所要時間が増える。できるだけこのデメリットを小さくするために、乗り換え地点を快適で不便のないようなものにするという説明があったが、青山の乗り換え地点には屋根があるだけでベンチもないため、不便であり快適ではない。市役所の乗り換え地点はあれだけお金をかけて便利なものができているのに、青山はひどい状況である。以前、青山は暫定工事で実際には違うものができると聞いたが、そのグランドデザインが全然見えてこない。
市長
反対の声が多いことについて、反復型意識調査でどこに不安、ご懸念があるのかを確認させてもらい、かなり正確に把握することができた。一番は税金の使い道として、「新バスシステムよりほかに優先すべき事業があるのではないか」という点である。これまでの日本では、公共交通としてのバスに税金を投入することは常識的ではなかった。しかし、国も地方交通を守るために税金を使う、あるいは出資する方向に大きく転換している。
新バスシステムの事業の進め方に不満、ご懸念があることについては、例えば新潟市のごみの分別のときにはかなり丁寧に事前から説明をさせてもらったが、今回は新潟交通というバス会社と一緒に実施するため、その段階に応じた説明しかできなかった。
しかし、その都度、できる限りの情報をお届けして、市議会と情報交換、意見交換をしてここまで前進してきた。反復型意識調査では、は じめに1,900人に回答をいただき、1,100人の方が反対であったが、丁寧に資料を届けて説明したことにより、2回目には反対の方は470人台に減った。さらに反対の方や判断できないという方にもう一度資料をお届けしたところ、3回目では反対の方は約200人になった。丁寧に説明していけば必ず理解していただけると考えている。
また、ダイヤについては、良くなる地域と、あまり良くならない地域、不便になるかもしれない地域など様々なので、より細かく説明していきたい。
都市政策部長
デメリットの部分で青山の結節点の話をいただいた。イオンともご相談しながら、建物の中でも情報を受け取れるような待合的な施設ができるのではないかと話を進めている。バスを待つ方のために様々な策を講じたい。
市長
イオンをバス待合場所にしていくことについて、良い方向でスタートできると思っているので、その後に意見を伺いながら、議会と相談して決めていきたい。
質問5
りゅーとリンクの廃線について
発言者
りゅーとリンクを利用しているが、りゅーとリンクが廃線になると聞いた。利便性向上のためにBRTを運行するという話であったが、りゅーとリンクを廃止することは非常にデメリットが大きい。あの路線は、利便性向上を目的に公共施設を循環させるために平成19年に作られた。それを廃止することは、市民の足を奪うことになり、まちなか活性化や、バス利用者を増やす目的に反するのではないかと懸念している。
地下ローサで流されている映像資料では、BRTを走らせるのに見晴らしが悪いから東大通にある中央分離帯の緑地帯を伐採するという。育った木を伐採するなんてとんでもない。
市長
東大通についてはまだ何も決まっていないが、世界のスタンダードでは、センターゾーンに大きな街路樹のあるまちはあまりない。むしろ歩道に複数の街路樹を造っていくという世界の標準を当てはめたプロモーションビデオである。
都市政策部長
乗り換えが生じることはデメリットだと思う。しかしながら、今の新潟の交通を支えていく中では、現状維持では後退しかない状態にある。ここで手を打たないと、これからの公共交通が維持できないので、市民の皆さまのご理解をお願いしたい。
質問6
改善のサイクルについて
東大通の街路樹について
発言者
計画を理解してもらったうえで、実行し、検討して改善をするサイクルを1年に1回ほど行うとの説明だったが、スタートすると同時に問題が出てくるのではないかと思うので、1年などと言わずに、できるだけ細かいサイクルを作りながら、改善に改善を重ねてより良いものにしていただきたいと思う。最初から可視化できるような方法で計画を立てて実行し、検討会の内容についても、どのように改善するのかみんなが見えるように行っていただきたい。
またさきほどのお話として東大通の街路樹について、絶対に切らないと明言していただいてよろしいか。
市長
東大通のことはまだ何も決まっていないので、皆さまからも議論をしてもらいたい。
PDCAの改善のサイクルはご指摘のとおりなので、新バスシステムがスタートする前に、第三者委員会、評価委員会などの組織をスタートさせ、スタートするにあたってこのような問題は大丈夫か、このような点はスタート前にさらに改善ができるのではないかも議論してほしい。スタートした後で不都合な部分があれば、一刻も早く改善を行う方向で動いていく。大きな改善は年度替わり時となるが、必要な改善や、可能な改善は早めに行う。
質問7
新バスシステムのうたい文句について
発言者
新バスシステムの3つのうたい文句についてお聞きしたい。
1点目。郊外路線を増便するとのことだが、具体案が全然示されていない。新バスシステムの中できちんと説明することが必要なのではないか。全てを減らす予定でありながら、増便するという計画を書くことは詐欺である。
2点目。行きと帰りで料金が違うというのはどういうことか。なぜ同一料金ではないのか。
3点目。連節バスは大量輸送がメリットだそうだが、多くの人が乗ったら、降りるのに時間がかかるのではないか。連節バスは前乗りで後ろ降りなのか。その辺の仕組みが全然説明されておらず、100人も乗ったときにお年寄りはどうするのか。お年寄りに「できるだけ前のほうに乗ってください」というアナウンスができるわけではなく、座るところを探していると、どうしても後ろに行くことになる。その人たちが降りるときに、これまでより倍の時間がかかる。なぜこういうことが見通せないのか。実際にたくさんの人たちが試乗したと言われるが、降りるときはどこから降りるのかまできちんと説明しているのか。
都市政策部長
営業キロ数を確保するところまでは新潟交通と新潟市で約束していたが、具体的な路線の調整については、実際の利用客の動向等を踏まえ、新潟交通が作ってきたというのが現実である。増減の総数としては、協定を結んだときから比べると450便増え、新設路線として6路線ほど増えている。
乗り換えによる料金について、「行き」と「帰り」で料金が違うという話だが、算定方法によって、「行き」と「帰り」で乗り換える前後の金額が変わっているが、トータルでかかる金額は変わらない。
降り口で時間がかかることについては、一番時間がかかる原因は現金で精算する方がいるからであり、りゅーとカードを使った場合はワンタッチで済む。
また、時間がかかる原因の一つとして、一つのバス停に1台のバスしか止まれない点がある。2台のバスが一つのバス停に止まった場合、前のバスのお客が降りるまで後ろのバスは乗り降りできない。BRTの場合は1台のバスで埋まるので、一概にBRTだから時間がかかると言えるものではないと思っている。
質問8
新バスシステムに対する提案
発言者
私たちの地区で、新しい路線になると想定される道路を通ってみたところ、高速道路下の高さ制限のために掘り下げた場所が盛り上がっており、バスの底面に接触するのではないかという不安がある。昔のツーステップバスであれば問題ないと思うが、ワンステップバスやノンステップバスで通行するのは無理ではないか。
また、乗降に対して提案したいのだが、現金で精算する方の場合はどうしても時間がかかり、大幅に時間が延びてしまう。バス停に券売機を設置して、現金払いの方はバスに乗る前にチケットを買ってから乗ってもらい、ICカード利用の方には富山の路面電車のように3か所からカードをかざして乗ってもらえば良いのではないか。
乗り換えについては、のりかえ現金カードで1時間以内なら乗り換え料金を適用するとのことだが、1時間以降は別々に乗ったことになる。しかし、郊外では1時間以上本数がない場合もあるので、1時間ではなく2時間にするとか、ICカードを使ってもらったほうが良いのではないか。そして、「りゅーと」はポイントだけだが、富山の「えこまいか」は現金還元などをしており、乗り降りされる方にとっては非常にメリットがある。
青山での乗り換えについては、70~80メートル歩かせるというのは長すぎると思うので、可能なかぎり短くし、雨風をしのげるように考え直してほしい。
車両のメンテナンスについては、日本とヨーロッパでは認識が異なるので、日本の厳しいメンテナンス事情にあわせてしっかりメンテナンスしていただきたい。
都市政策部長
新規ルートについては、本市も支障がないように、交通管理者、道路管理者とチェックを行っている。
連節バスの出入り口については、現金で精算すると時間がかかるため、出入り口の幅が普通のバスに比べて広くなっている。カードを利用した方であれば、2列で出られるような出口幅になっているので、現金払いをしている方がいても、カードの方はその脇から降りられるようになっている。
青山での乗り換えについては、なるべく利用される皆さまの不便にならないよう、引き続き改善策について検討し、実行できるものについては速やかに実施していく。
車両のメンテナンスについても、本市としてもしっかり目を配り、新潟交通を指導していきたいと思う。
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