新年を迎えて
最終更新日:2023年1月4日
南区長 五十嵐 雅樹
南区民の皆さま、新年あけましておめでとうございます。
今年の干支(えと)は卯(うさぎ)です。元気よくとび跳ねる姿から、何かを始めるのに縁起が良く、希望にあふれる年になるといわれています。新型コロナウイルスは、依然として市民生活にさまざまな影響を及ぼしていますが、これまでに培(つちか)った知見(ちけん)を生かして一日も早く平穏な日常を取り戻し、良い年となるよう努めていきたいと考えています。
その足掛かりとして、昨年は3年ぶりに白根大凧合戦が5日間にわたって開催されました。良い北風に恵まれ数多くの合戦で綱を引き合う姿に、南区に暫(しば)しの日常が戻ったようでうれしかったことを思い出します。これも感染対策を徹底し、運営に苦心をしていただいた白根凧合戦協会はじめ関係者の皆さまのおかげと、心から感謝申し上げます。
区役所では、凧合戦の様子をドローンで撮影しライブ配信や大河津分水通水100周年に合わせて記念大凧を揚げるなど、コロナ禍で来場が叶わない皆さまに南区の魅力を知ってもらえるようPRに努めました。
また、旧月潟駅で保存してきた新潟交通電鉄線のかぼちゃ電車を23年ぶりに走行させ、体験乗車イベントを行いました。乗車を希望する愛好家が全国から集まり、チケットの予約が即完売となる盛況ぶりでした。
笹川邸は、国が重要文化財に指定した本市が所有する唯一の建造物です。より多くの人から訪れてほしいとの思いから、プロジェクションマッピングや和傘を使ったひかりの演出で彩り、夜間開館に取り組みました。味方中学校の生徒もアイデアを持ち寄って運営に携わり、新たな魅力づくりに一役買ってくれました。
このように南区には、他の地域に誇れる宝物が数多く受け継がれています。ひと工夫することで、大勢の皆さんが興味を示し、足を運んでくれることを認識することができた良い機会となりました。これからも南区の文化や歴史、伝統を大切にその活用に努め、また、新たな宝物の発掘にも力を注ぎ、広く発信をしていきたいと考えています。
一方で、これら南区のお宝を受け継いでくれる人たちを育てていくことも大切です。区内の全小中学校では郷土愛を育む未来創造教室に取り組んでいます。児童生徒から地域に関心を持ってもらえるよう、各校で趣向を凝らし学習活動を行っています。白根高校では、南区との連携協定のもと、ボランティア活動をはじめ、高校生らしい若い視点でまちづくりに活躍してくれています。これら後継者を育む学習活動に地域の皆さんの力は欠かせません。住民の皆さまや団体、企業、区役所など地域総がかりで次代を担う人材の育成にご理解とご協力いただきますようお願いいたします。
私は日頃から、まちづくりの基本は人づくりであるという思いを持っています。区民の皆さまにとって、今まで取り組んできた一人ひとりの努力が実を結び、本年がうさぎの如(ごと)く飛躍の年となりますようご祈念申し上げ、新年のごあいさつといたします。
令和5年1月1日
南区長 五十嵐 雅樹