9 新潟市内の交通システムについて
最終更新日:2025年1月21日
受付日:令和6年9月 年齢:10歳代
ご意見・ご提案
最近は鳥屋野潟南部地区の開発が話題になっています。
新潟市の現状は郊外に商業施設を作りすぎたあまり、都心部が薄まり、それがまわりにまわって人口減少にもつながっていると考えます。それにもかかわらず、ただ郊外の鳥屋野潟を開発するというのは悪手にも程があると思います。せめて交通システム(モノレール、LRT、路面電車など)を整備して古町や新潟駅、万代、鳥屋野潟をつなぐ必要があると思います。予算がないのは理解していますが今のバスや自家用車に頼っている車社会をどうにかしないと新潟市がどんどん魅力のない市になり、人口減少が進むと考えています。そこで質問です。
1ただでさえ都心が薄いにも関わらず何故、交通システムを整備せずに鳥屋野潟を開発する考えに至ったのか。
2いまの車社会のままでいいと思っているのか。
3交通システム(モノレール、LRT、路面電車)を整備する気はあるのか。
4交通システムを整備するとしたらどの選択肢が最も実現に近いか。
5どうすれば交通システムの整備に充てる予算が確保できるか。
以上の5点に対するご回答をいただきたいです。
回答
「1鳥屋野潟南部地区の開発」について
鳥屋野潟南部地区は、鳥屋野潟南側の新潟中央インターチェンジから新潟亀田インターチェンジに囲まれる約270ヘクタールの区域を4つのゾーンに分け、新しい都市機能の導入を図っていくことを主な目的に、新潟県、亀田郷土地改良区と本市の3者による「鳥屋野潟南部整備推進協議会」を立上げ、平成元年から開発計画を推進してきています。
現在、地区東側の「住居・交流拡大ゾーン」では、地権者を中心に、広域集客施設のスタジアムや高速道路に近接した本地区の特性を活かし、スタジアムの余韻を楽しめるような時間消費型の集客施設など、都心とは異なる民間開発の検討が進められています。
本市としては、本地区を古町や万代など都心の機能を補完する複合拠点として位置付けており、こうした地区の特性を活かした開発により、都市としての魅力の向上や交流人口の拡大が図られることで、更なる拠点性の向上に繋がるまちづくりが進むことを期待しています。
「2いまの車社会のままでいいと思っているのか」について
本市における人の移動手段について令和4年度に調査したところ、鉄道・バスなどによる移動割合は6.0パーセントであるのに対し、自家用車による移動割合は72.0パーセントであり、本市の移動手段は車中心となっています。
自家用車の利用を否定するものではありませんが、車の運転ができない若年層や、運転免許証を返納される高齢者層など、車を運転されない方々や、来訪者の方々の移動の確保のためにも公共交通は都市にとって重要であると考えており、本市でも自家用車から公共交通への転換が進むことを目指して公共交通の取り組みを進めているところです。
「3交通システム(モノレール、LRT 、路面電車)を整備する気はあるのか」について
前述したように、過度に自動車に依存しなくても、誰もが移動しやすい交通環境の実現は、本市の課題であると認識しています。
本課題に対し、本市では平成22年度に有識者らからなる「新潟市新たな交通システム導入検討委員会」を立ち上げ、小型モノレール、LRT、BRTの比較検討を行い、都市部におけるサービスレベルの高い基幹公共交通軸としての交通システム導入の方向性に係る提言を受けるとともに、「新たな交通システム導入基本方針(平成24年2月)」を策定しました。
この提言では、交通システムの連続性確保や建設期間が比較的短く早期運行が可能などの理由から、BRTシステムを導入する方針が示されました。新潟市では、この方針に基づきBRTシステムの導入を進め、平成27年度のBRT第一期整備による都市部で複数のバスが並走する路線の「萬代橋ライン」への集約、郊外路線へのバスと運転士の再配置、バス路線の再編、連節バス導入による大量輸送を実現したとともに、情報案内システムによる最適ルート検索やバス位置情報の確認などができる取組を進めてきました。
現在は、令和6年3月の新潟駅バスターミナル開業を契機に新設された、新潟駅南北を縦貫するバス路線に対し、本交通システムによる基幹公共交通軸強化に取り組んでいます。
「4交通システムを整備するとしたらどの選択肢が最も実現に近いか」について
現時点では、前述した交通システムによる新潟駅南北の基幹公共交通軸強化について、優先的に取り組む必要があると考えています。
平成28年度に行った社会実験では、路上停留所設置を起因とした渋滞が発生したことや、アンケート調査では路上停留所に対する利用者の不安感といった課題が明らかになり、自動車交通の基幹公共交通軸外への誘導や地域とのコミュニケーションなどが重要と考えています。こうした状況を踏まえ、早期整備として、前述した交通システムによる新潟駅南北の基幹公共交通軸の強化を進めています。
「5どうすれば交通システムの整備に充てる予算が確保できるか」について
前述の交通システム整備の予算確保には、新潟駅南北の基幹公共交通軸強化に係る交通事業者との協議、地域のみなさまとの合意形成、バス利用促進が必要と考えています。
現在、交通事業者と連携し、IC乗車データなどを活用した新潟駅南北の移動実態分析、有識者などで構成されるバスネットワーク関係者協議会を通じたバス利用促進に向けた取組などを進めています。
引き続き、前述した新潟駅南北の基幹公共交通軸強化などの取組や、持続可能な交通システムの実現のために必要な「負のスパイラル」の抑制、自家用車から公共交通への転換、利用促進のための市民へのモビリティマネジメントを進めていきます。
回答日:令和6年9月
担当課:まちづくり推進課、都市交通政策課
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