新潟市スマート農業複合経営モデル実証コンソーシアム

本市の農業が抱える高齢化、人手不足、生産性向上といった課題。
これを解決する大きなカギとなるのが「スマート農業」です。
ロボットやIoTなどの先端技術を活用したスマート農業の導入効果を実証するため、農林水産省の委託事業である「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」に取り組みました。
このページでは、その取り組みの様子をご紹介いたします。

大規模水田輪作（水稲・大豆）における園芸作物（枝豆）導入に向けたスマート農業一貫体系の実証

新潟市（代表機関）、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構中央農業研究センター、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究部門、新潟県農業総合研究所作物研究センター、新潟県新潟地域振興局農林振興部新潟農業普及指導センター、株式会社クボタ、クボタアグリサービス株式会社、株式会社新潟クボタ、積水化学工業株式会社、株式会社NTTドコモ、株式会社白銀カルチャー（生産者）

水稲における労働時間の削減
大豆における労働時間の削減
枝豆の作付面積及び売上高の増加

令和元年度から令和2年度の2年間

農林水産省のホームページに実証成果の概要が掲載されました。
以下のリンクからご確認ください。

農研機構より、実証プロジェクト終了時評価として総合評価「A」をいただきました。
「A」は4段階評価のうちの最高評価であり、「目標を上回った」という内容です。

また、コメントとして、以下のように評価いただいています。

『スマート農業技術の導入により水稲や大豆における労働時間の削減目標を達成し、これを枝豆の作付面積および売上高の増加へと結びつけている点は、評価すべき取組みである。』

『アウトリーチ活動については、生産者だけではなく、若い学生もターゲットに実施しており、YoutubeやSNSなども活用して夢のある農業を示している。』

今後もスマート農業の更なる普及に向けて積極的に取り組んでまいります。

年間を通じて様々なスマート農業技術を複合的に導入しました。
以下、春作業より順にご確認ください。

前年度の食味・収量メッシュマップ、リモートセンシングによる生育マップ、倒伏状況をもとに、ほ場内の生育ムラの大きなほ場に可変施肥を実施。

写真左、有人トラクタ（砕土、均平）
写真中、有人トラクタ（耕うん）
写真右、無人トラクタ（鎮圧）

V溝乾田直播

自動操舵システムは既存のトラクタや田植機のハンドルを付け替えることで自動運転化できます。作業精度向上やオペレータの負担軽減に効果があります。

自動操舵システムのハンドルとモニター

1オペレーターでトラクタ2台同時作業
写真手前、無人トラクタによる耕うん
写真奥、有人トラクタによる大豆播種

遠隔操作型自動給水栓

水田センサ「PaddyWatch」と自動給水栓「水まわりくん」

ほ場水管理システム「WATARAS（ワタラス）」

空撮ドローンで上空からほ場を撮影し、生育段階ごとにバラツキを確認する。

DJI社　MG-1P RTK

同一ほ場内で2機編隊自律飛行の実証

オペレーター1名で2機のドローンを操縦しました。
報道、学校、行政関係者、約40名が集まりました。

食味・収量センサ付きアグリロボコンバイン

収量メッシュマップ

食味メッシュマップ

自動運転コンバインのオペレーターが自動運転トラクタを監視することにより、
収穫と稲わらのすき込みといった秋の2作業を同時に行うことが可能となります。

本来は隣接する2つのほ場で実施する予定でしたが、
生育状況の都合上、今回は同一圃場内を2区画に分け、
隣接する2つの圃場を想定して同時作業を行いました。

汎用コンバインで大豆を収穫

成果報告書の内容確認や、2年間プロジェクトに関わった感想を情報共有しました。
スマート農業技術の普及のため、次年度も実演会などを開催する予定です。

当コンソーシアムの取り組み動画はYoutubeの新潟シティチャンネルでご覧いただけます。