国指定史跡 古津八幡山遺跡について

最終更新日:2022年3月24日

古津八幡山遺跡は弥生時代の大規模な高地性環濠集落です。古墳時代には新潟県内最大の円墳である古津八幡山古墳が造られました。
古津八幡山遺跡は史跡公園として整備され、平成27年4月17日に全面公開を迎えました。
麓にはガイダンス施設「弥生の丘展示館」があります。

国史跡古津八幡山遺跡の見どころ

国史跡古津八幡山遺跡は平成27年4月17日に全面公開を迎えました。
主な見どころは次の3つです。

  1. 古墳斜面中ほどに平坦な面がめぐる直径60メートルの円墳を、県内で初めて復元整備し、1600年前の姿をよみがえらせたことにより、その大きさを体感することができます。
  2. 信濃川、阿賀野川の下流域に広がる蒲原平野の王墓にふさわしく、頂上部から平野を一望のもとに眺めることができます。
  3. 弥生時代の高地性環濠集落の竪穴住居などに加え、古墳が公開され、弥生時代から古墳時代への変遷を一つの遺跡で見ることができます。

古津八幡山遺跡の概要

遺跡の所在地

古津八幡山遺跡は、新潟市秋葉区金津と古津にまたがり、信濃川と阿賀野川に挟まれた丘陵上に立地します。

お車でお越しの際は、花と遺跡のふるさと公園の駐車場をご利用下さい。駐車料金は無料です。
古津八幡山遺跡へは弥生の丘展示館脇から徒歩5分程です。丘陵を登るため歩きやすい靴でお越し下さい。

古津八幡山遺跡の「史跡公園」およびガイダンス施設「弥生の丘展示館」へのアクセス方法のページです

遺跡発見の経緯

昭和62(1987)年に高速道路建設のための土取り工事に伴う試掘確認調査で発見されました。この調査で日本海側最北の高地性環濠集落である古津八幡山遺跡や新潟県最大の古津八幡山古墳、古代の大規模な製鉄遺跡群である金津丘陵製鉄遺跡群が見つかりました。
古津八幡山遺跡のほぼ全てと古津八幡山古墳は遺跡の重要性を訴える保存運動により破壊を免れましたが、金津丘陵製鉄遺跡群は土取り工事によって失われ、現在は県立植物園となっています。

遺跡の特徴

弥生時代後期の大規模な高地性環濠集落です。
環濠集落とは、周囲に濠をめぐらして、外敵などに備えた集落のことです。南北400メートル、東西150メートルの範囲から環濠・竪穴住居・土坑・墓(方形周溝墓・土器棺墓・前方後方形周溝墓)が見つかりました。
環濠は断続的に二重に配置され、深さは2メートル近いところもあります。方形周溝墓は環濠の外側につくられており、主体部である棺跡からは鹿角装鉄剣(鹿の角の柄が付いた鉄剣)や、石鏃(やじり)が出土しました。
前方後方形周溝墓は内側の環濠に囲まれた丘陵頂部に位置します。出土した遺物は、北陸系・東北系・両者折衷の在地系の3系統にわたり、日本海や阿賀野川を介して北陸地方中西部・東北・会津地方とつながりがあったことが分かります。

古津八幡山遺跡の廃絶と古津八幡山古墳の出現

古津八幡山遺跡では、約1750年前の弥生時代終末期に高地性環濠集落が廃絶します。
その約150年後、今からおよそ1600年前に古津八幡山古墳は築かれました。古墳は丘陵の先端部に築かれ、平野からの眺めを意識してつくられたと考えられます。

古津八幡山古墳についてまとめたページです。

平成17年7月14日 国指定史跡になりました

古津八幡山遺跡は、弥生時代から古墳時代にかけての変遷や、ほかの地域との交流の実態などを知る上で重要な遺跡として評価されており、平成17年5月20日に国の文化審議会は、この遺跡を国の記念物(史跡)に指定するよう、中山文部科学大臣に答申しました。そして、7月14日の官報告示で正式に指定されました。本市の国指定の史跡としては、菖蒲塚古墳・旧新潟税関に次いで3件目となります。
市では、古津八幡山遺跡を保存するとともに、市民の皆さんに活用してもらうための整備を行い、さまざまなイベント等を通して親しみを感じていただけるよう活動しています。

平成29年度から保存・活用のための確認調査を開始しました。

古津八幡山遺跡 歴史の広場

歴史の広場は遺跡を復元整備した「史跡公園」とガイダンス施設「弥生の丘展示館」により構成されています。

史跡公園

平成18年度から平成21年度にかけて古津八幡山遺跡の復元整備工事をしました。
過去の発掘調査成果をもとに環濠・土塁・竪穴住居・墓の復元をしました。
「現代的なものは原則として造らない」という整備方針のもとで復元工事を行いましたので、園路や案内板は設置しておりません。また、トイレは離れた所にあります。ご不便をおかけすることもありますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

開園時間・休園日・アクセス方法についてのページです

史跡公園と弥生の丘展示館についての紹介パンフレットです。
新潟市文化財センター、弥生の丘展示館等で配布しています。

植生の復元にも取り組んでいます

復元整備工事をする前は戦後に植林された杉と竹藪がうっそうと茂っていた場所がありました。弥生時代の植生に近づけるために杉の間伐を行い、市民参加でのタケノコ採りと伐採により竹は皆伐することができました。すると林の中に日光が差し込むようになり、下草の植生も大きく変化しました。
針葉樹から広葉樹へと植生が変わることによって山自体の保水力が高まり、カブトムシなどの昆虫も多くなりました。

ガイダンス施設「弥生の丘展示館」

平成24年春、古津八幡山遺跡の麓に出土品の展示や体験活動を行うガイダンス施設「弥生の丘展示館」がオープンしました。
発掘調査で出土した石器や土器など500点以上を展示しています。
体験コーナーでは月替わりで勾玉作り・銅鐸作り・弓矢体験などさまざまな体験メニューを用意しています。

開館時間・休館日・アクセス方法についてのページです

弥生の丘展示館で体験できる月別体験メニューについての紹介ページです

概ね10名以上での見学の申し込み方法のページです

詳しくは弥生の丘展示館(ファックス・電話:0250-21-4133)までお問い合わせください。

古津八幡山遺跡に関する刊行物等

新潟市が作成した刊行物について紹介します。

古津八幡山遺跡 歴史の広場 弥生の丘展示館 ガイドブック

ガイドブックは弥生の丘展示館にて無料配布しています。
下記からダウンロードも可能ですが、データのサイズが小さいため画像は粗く見えます。

概要版です

弥生時代編です

古墳時代・奈良時代・平安時代編です

防禦的集落と弥生時代・古墳時代の墳墓編です

考古イラストレーターの早川和子さんによる復元画を集成したイラスト編です

古津八幡山古墳編です

新 新潟市歴史双書2 新潟市の遺跡

新潟市内の遺跡を紹介した『新 新潟市歴史双書2 新潟市の遺跡』での掲載ページです

新潟市の歴史・文化をシリーズで紹介しています

関連リンク

問い合わせ先

新潟市文化財センター(まいぶんポート)
〒950-1122 新潟市西区木場2748番地1
電話:025-378-0480/ファックス:025-378-0484/電子メールアドレス:[email protected]

史跡古津八幡山弥生の丘展示館
〒956-0846 新潟市秋葉区蒲ヶ沢264番地
ファックス・電話:0250-21-4133

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このページの作成担当

文化財センター(まいぶんポート)

〒950-1122 新潟市西区木場2748番地1
電話:025-378-0480 FAX:025-378-0484

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