エゾボラモドキによる食中毒の予防について
最終更新日:2012年6月1日
エゾボラモドキ(通称ニシバイ及びバイ)は、唾液腺にテトラミンという毒性物質を含んでいるため、誤った調理法で食べると、頭痛やめまいを起こします。
1 エゾボラモドキ(通称ニシバイ及びバイ)の毒性について
エゾバイ科の肉食性巻貝のうち寒海で採れる数種(エゾボラモドキ、ヒメエゾボラ、ヒメエゾボラモドキ等)は唾液腺の常成分としてテトラミンを含み、このテトラミンが食中毒の原因となります。
バイ(通称)
ニシバイ(通称)
(1)食中毒の症状
頭痛、めまい、船酔感、視覚異常、眼底の痛み、嘔吐。
数時間で回復し、死亡例はありません。
(2)毒成分の所在
テトラミンは唾液腺にのみ局在します。(食肉性巻貝のエサの消化に関連する物質で、生理的常成分とされており、貝がエサの捕食に際し、そのエサを麻痺させるのに役立つと考えられています。)
(3)唾液腺
貝殻に接着している外套膜とエラの中央部に、食道、胃を中心にふくらんだ部分があり、その両側に乳白色の銀杏様のものがあって、これが唾液腺です。(食道部を切り開くと両側に一対の唾液腺があります。)
2 食中毒防止対策について
- エゾボラモドキ(通称ニシバイ及びバイ)の有毒成分であるテトラミンは、唾液腺にのみ局在するので、貝の肉質部を切開し、唾液腺を除去したのち、塩もみし、流水で十分洗浄してから調理をするようにします。
- 唾液腺は購入時に、お店で除去してもらうと良いでしょう。
このページの作成担当
本文ここまで