北区意見交換

最終更新日:2014年7月10日

(1)

海辺の活用について、島見浜周辺に釣りのできるような環境づくりをお願いしたい。

(2)

海辺の森キャンプ場の松くい虫の被害木を伐倒しないのはなぜか。また、東屋の屋根が風で飛び、壊れたままになっている。これらを早く改善してほしい。

(3)

女性の出産後の復職への対応についてお聞きしたい。また、旧豊栄市と新潟市の制度の違いがよくわからない部分があったため専門の窓口を作ってほしい。
(4) こども医療費助成制度について、助成枠の拡大をお願いしたい。
(5) 強度行動障がいを抱える子供たちへの正しい知識と教育、環境の整備があれば、問題行動を最小限にできると思う。たとえ少数の障がい者でも見過ごさずに支援してほしい。
(6) 新聞にスポーツ施設の料金改定について載っていたが、旧豊栄市にとっては大幅な値上げである。料金の上げ方を再考してほしい。

質問1

海辺の活用について、島見浜周辺に釣りのできるような環境づくりをお願いしたい。

発言者

 海辺の活用についてお願いしたい。
 朝、島見浜へ行ったら、釣り人が多くおり、賑わいのある朝市をやっていた。島見浜には船だまり漁港があるが、普段は鍵をかけ閉鎖されていて入れない。漁業組合もごみ等の問題があってなかなか開放はできないと言っているが、何とか島見浜周辺に釣りのできるような環境づくりをお願いしたい。そうすればもう少し賑わいが生まれると思う。
 県ではそのような防波堤の開放を行っているが、北区でもできたらよいと思う。

市長

 船だまりのところを解放しているとき、大変賑わっているのを私も何回か拝見し、そのような賑わいが常時とはいかなくとも、週末などにあると良いと思う。
 今後、期間や曜日、時間限定でも開けていただく方向はないのか、開けていただくための支援というのはどういったことが考えられるのかを漁協と意見交換し、また、地域の皆さまからも、どのような支援をいただけるのか相談させていただきたい。

質問2

海辺の森キャンプ場の松くい虫の被害木を伐倒しないのはなぜか。また、東屋の屋根が風で飛び、壊れたままになっている。これらを早く改善してほしい。

発言者

 海岸林の保全問題について、都度伝え、区自治協議会からも平成25年に海岸林の保全計画の策定を市へ提出している。それに関連し「海辺の森賑わい創出事業」という取り組みがなされていくのだと思うが、今年は松くい虫の被害がとても大きく、特に下越地方がとても酷い状況だ。
 海辺の森キャンプ場では、被害木の調査をすでに終え、マーキングされているにもかかわらず、テントを設営する辺りにもいつ倒れるか分からない状態のままで放置されており、全然整理されていない。
 既に4月からキャンプ場を開設しているのに、なぜ速やかに被害木を伐倒しないのか。市外から来た方に、このようなところが環境モデル都市なのかと思われてしまう。また、この春先の風の被害で、東屋のトタン屋根も飛んで壊れたままになっている。
 このようなことについて、行政は現状を理解しているのか。理解していても手をつけないのはなぜか。早く改善してほしい。

市長

 海岸林の保全は、本市にとっても難しい大きな問題である。松くい虫予防、防除は行っていくが、その規模、あるいはスピード感に問題が あるという指摘だと思う。
 松くい虫については、ヘリによる防除が受け入れられない地域もあったため、ラジコンヘリでの防除に切り替えている間に被害が広がった面もあった。また、海岸林も北区と西区でタイプが違うため、それぞれの地域特性に合わせた対策、そして、松くい虫防除は全市で行っていくという形で進めていきたいと思う。
 一方で、再生可能エネルギーの分野で、間伐材をペレットストーブの燃料として利用することに成功している地域がある。有効利用すればエネルギーコストを下げられるため、また、もみ殻や稲わらなどもエネルギーとして利用できないか取り組んでいきたい。
 指摘いただいた、マーキングしているのに伐倒していない被害木、あるいは東屋などの問題については、至急点検し、できるだけ早く対応していく。

質問3

女性の出産後の復職への対応についてお聞きしたい。また、旧豊栄市と新潟市の制度の違いがよくわからない部分があったため専門の窓口を作ってほしい。

発言者

 人口減少の件についてお聞きしたい。
 市として、女性の出産、子育て終了後の復職について、具体的な対応策があるのかお聞きしたい。
 また、旧豊栄市と現新潟市の制度の違いがよく分からない部分があった。そのようなことについて専門の窓口などを作ってほしい。

市長

 若い女性がいかに安心して、子供を産み育てられるかはさまざまな面から考えていかなければならない。
 日本全体でも大きな問題になっていることが、女性が出産して退職する、辞めざるを得ないような環境におかれていることである。足元の新潟市役所内で、男性が育児休業、育児休暇を取ることを勧めているのだが、取得率が低いという状況である。
 新潟市役所の場合、女性が出産し、その後、業務に復帰するという権利は確実に守られているが、民間企業、特に中小企業では、何となく勤めていられないという風潮が一部であり、復職したときにはパート職しか選択できないということもあるようだ。これは非常に大きな問題である。
 本市は、政令市の中で30代の女性が働いている率が高い。これは、大変良い要素だが、パートや非正規の率が高いのではないかという指摘もいただいている。他の政令市に比べれば、パートや非正規の率は少ないが、その年代に限ると本市も相当高い。
 この問題は一朝一夕には解決できないが、まずは市役所内で、もう少し男性の育児休業取得を進めていく。男性も育児、家事を担っていくのだという啓蒙を行っていくためには、足元の状況をしっかりしなければならない。
 また、市役所では男女共同参画推進会議を設置しているが、その中でも、男性の働き方、生き方をもう少し考えないといけないのではないか、本市は女性依存が強いのではないかということも提示させていただき、最近の結婚する男性は、家事に習熟しているといった全国的なデータも出ているため、新潟のこれからのライフスタイルといったものを考える必要があると思う。
 一つには、人口が流出しているため、東京と新潟どちらが本当に豊かなのかということを提起していくことも重要だと思う。
 例えば、初任給の金額だけで選べといったら、それはやはり首都圏のほうを選ぶだろう。しかし、新潟市の持ち家比率や1世帯当たりの住宅面積の広さ、自然環境や通勤時間の短さ、そういうものを全部併せると、果たして初任給だけで比較することが良いのかどうか。これは、どういう暮らし方を選びたいのかという部分にかかわってくると思う。
 人口問題については本当に大変な状況であるため、これをチャンスと捉えて、新潟の暮らし方をこれからどうするのか、新潟の暮らしのほうがこれからは良いのではないかということを提起し、県民運動、市民運動として展開し、その一つに女性の働き方、暮らし方というものがあると思う。
 残念ながら、すぐにこのような対策をということは示せないが、その方向に向けて、行政、地域、企業が、どのような役割を果たすべきなのか、いくつかの視点は次期総合計画にも盛り込んでいく必要があると思う。
 なお、旧合併地域と新潟市の制度の違いについては、具体的にどういったものが分からず困っているのか、改めて職員が聞き取らせていただき、専門の窓口が必要な状況であるのかを基に検討したい。

質問4

こども医療費助成制度について、助成枠の拡大をお願いしたい。

発言者

 こども医療費助成制度についてお願いしたい。
 新潟市は平成25年9月から子供が3人以上いる世帯に対しての通院、入院医療費を高校3年生まで助成枠を拡大し、この少子化が進む中で、子育て世帯にとってはありがたいことと思う。しかし、子供3人未満の医療費助成については、入院の場合は中学校卒業まで、通院の場合は小学校3年生までとなっている。
 新潟市の周りの一部の市町村では、通院の場合でも中学校卒業まで医療費の助成対象となっているため、新潟市も周辺市町村と同じく、こども医療費助成を子供3人未満の世帯に拡大し、通院治療も中学校卒業まで助成対象としていただきたい。

市長

 こども医療費助成の現状は、人口問題が焦点化されてきた今、声を大きくして国や県に申し上げていきたい。
 まずは、国の政策についてだが、児童手当の支給によって、子育て世帯の安心感や少子化対策につながっているか疑問である。
 児童手当を各世帯への支給から自治体への交付に変えることで、現在の子供への支援と併せて、例えば、保育園や幼稚園は全て無料化できる。こども医療費助成は高校3年生まで支援できる。また、ひまわりクラブへの支援や主要な予防接種の無料化なども可能であり、それだけ行っても、まだ財源の余裕があると思われる。
 国へ子育て対策をお願いすると、原資がないと言われるが、使い方について考えていただきたいということを申し上げていきたい。
 次に新潟県の政策についてだが、本市が政令市へ移行する際に、当時の子供医療費助成は最低限の助成であり、わずかなものであったため、本市は新潟県の助成の対象外とされた。
 しかし、その後、少子化対策ということで助成を拡充し、第3子がいる世帯への助成も手厚くした。今年度もさらに拡充しているというのが現状である。さらに、この助成については、各自治体の努力によって既に助成を行っているところには、県からの支援が行われないという不公平感もある。
 全国でもこのように県の助成から外されている例はあまりなく、特にこれだけ人口問題が焦点化した中で、政令市を除外することがもう成り立たなくなっている。
 新潟県がまさに人口問題が一番の焦点だと言っているので、医療費助成で自治体同士を競わせることのないよう、今後どうしていくのか真剣に意見交換して、国や新潟県へ対策を求めていきたい。

質問5

強度行動障がいを抱える子供たちへの正しい知識と教育、環境の整備があれば、問題行動を最小限にできると思う。たとえ少数の障がい者でも見過ごさずに支援してほしい。

発言者

 障がい者福祉について、強度行動障がいを抱える子供たちがいる。
 強度行動障がいとは、重度の知的障がいと自閉症を併せ持つ場合、さまざまな日常の出来事が要因となり、とても激しいパニックを起こし、他者への暴力や自傷行為、物の破壊など、普段の生活では到底考えられないような事態が起こる。しかも、思春期の子供はさらにその問題が深刻化する。
 その家族の苦労は並大抵のものではない。ヘルパー事業所も利用するが、重度で対応が困難であることから断られることが多く、長年利用してきた事業所ですら、契約停止といった事態になり家族が苦悩している。
 また、重度訪問介護支援も子供は利用できないため、地域から孤立し、理解されず、家族崩壊に至るケースもめずらしくない。そうなった子供は、空きがあれば施設や精神病院での生活を余儀なくされる現実がある。
 しかし、このような厳しい障がいを抱えた子供たちも、正しい知識と教育、環境の整備があれば問題行動を最小限に抑えることはできるはずだ。そのために地域の理解と、障がいに詳しいスタッフ、地域で生活できる場の確保がもっと必要になるが、利用できる事業所、作業所、宿泊型の施設、グループホームが足りない。
 来年度、強度行動障がいの子供たち向けのモデル施設が1棟できるが、4人しか入れない。施設の利用を希望する待機者は150人とも170人とも言われている。
 親が亡くなっても、彼らが地域の一員として過ごせるよう、たとえ障がいを抱える子供が少数であっても、決して見過ごさずにご支援いただきたい。

市長

 子供たちやご家族が大変厳しい毎日を送っていることは理解している。
 行政として、子供たちが地域の中で暮らすためにどのような支援ができるのか。これは、子供たちの現状と成長に合わせ、支援をする各機関において、現状でどのような対応ができて、どのような面での対応が不足しているのかということを、再度、確認していく。
 実際にこのような障がいを抱えた方たちがどのくらいいるのか、行政が把握している方たちと隔たりがないのかを踏まえ、大変難しい対応だと思うが施設に入っていただく。しかし、そのために施設を増やすというだけでは恐らく対応できないと感じている。
 障がい者の方、その家族や保護者の方がどういう生き方を望むのかということも非常に重要なので、専門的な知見を持つ人たちの意見を聞きながら、情報を伝え、本人や家族が納得をいただける一番適切だと思う領域で、学んでいただく、暮らしていただくことが重要だと思う。
 個別の事例については、各区でしっかりと把握し、区役所や市役所がどこまで寄り添った支援ができるか情報交換していきたい。対象者全体への今後の支援については、本市も勉強しながら考えていきたい。

質問6

新聞にスポーツ施設の料金改定について載っていたが、旧豊栄市にとっては大幅な値上げである。料金の上げ方を再考してほしい。

発言者

 新聞記事に、市のスポーツ施設の料金の改定という話が載っていた。これは、旧豊栄市にとっては改定ではなく大幅値上げだと見ている。
 市町村合併10年を機に、本市に点在するスポーツ施設を統一的なものにしようということだと思う。これまでもごみの分別や料金の統一化、公民館料金の統一化など進めてきたため、理解はしている。
 しかし、このたびの改定は、これまで無料で提供していた施設を旧新潟市の基準に合わせていく部分が多く見られるため、せめて、もう少し経過措置を大きく設けたり、料金の上げ方を緩やかにするなど、再考していただきたい。

市長

 スポーツ施設の料金については、これまで合併の負担軽減という形で、従来どおりの料金設定を基本にしてきたが、不公平で負担のバランスが悪いという意見もいただいていた。
 一方で、これから持続可能なまちを作っていくというときに、さまざまな施設を利用するには、適正な利用料を課すことが基本であると考えている。これは、次期総合計画を策定するにあたり、持続可能なまちづくりには持続可能な財政運営が必要ということである。
本市は、政令市の中で一人当たりの公共施設の利用面積が一番大きい。これは維持管理がそれだけ大変ということであり、これまでどおり維持していくと年間250億円かかる試算である。
 それに対して財政は、景気の影響を受けるが、次期総合計画の期間中の試算では、およそ年間400~450億円程度まちづくりへの投資ができる。しかし、400億円の中に維持管理の250億円が含まれるため、その割合はとても大きい。そのため、このような状況を今後どうしていくか、次期総合計画の中でどの程度示すかだが、基本的には施設利用者から、適正な料金をいただく必要があると思う。
 もう一つは、地域内のさまざまな機能・サービスを低下させず、むしろ充実し、しかし、建物については整理する形で、今後は施設整備を進めていくことをお願いすることになると思う。これから作る施設は、一つの施設に複合的な機能を持たせるということである。
 例えば、学校を統合した場合、一方の学校施設は空いているため、そこにさまざまな機能を集中させれば複合的なサービスを提供できる施設になる。そうすることで利便性が増す部分もあると思う。そして、元々その機能を持っていたそれぞれの施設を廃止することで、維持管理費をかなり低減できると思う。
 このような中で、スポーツ施設の料金については、合併後10年間特別措置を執ってきたが、今後、料金が割高になる地域は当然あると思うので、例えば激変緩和措置や料金は上げるが、さらに施設を改善し利用しやすくするなどしてご理解をいただき、基本的には徐々に統一していきたい。
 しかし、施設毎の築年数や規模、利用状況や地域特性があるため、個別に判断していきたいと考えている。

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