平成15年10月12日 合併・政令指定都市住民説明会質疑応答(東地区)

最終更新日:2012年6月1日

司会(広域合併推進部長)

 それではこれからは合併・政令指定都市に関します市長への質問の時間とさせていただきます。できるだけ多くの方から質問を受けたいと考えております。お一人の質問は一回限りと、恐れ入りますが、させていただきまして、概ね3分程度でお願いしたいと考えているところでございます。3分経ちますと、恐れ入ります、声を掛けさせていただきます。よろしくお願いいたします。

それでは、ご質問のある方につきましては挙手をお願いします。(挙手あり)どうぞ前の方。

市民

さっき、斎藤課長さんが、東京都は政令都市と言われましたけれども東京は政令都市ではありませんので、特別都市です。

それから、新潟が政令都市になった場合は何番目くらいになりますか。

それだけ今、お聞きしたい。

篠田市長

はい、ありがとうございました。東京は政令市には入っておりませんですわね。
先ほどご説明のように、さいたま市は13番目と。合併協議の進み具合を見ますと、静岡市がすでに合併協議を終えております。静岡と清水が合わさって人口71万ということで、これが恐らく14番目の政令指定都市になるだろうと、新潟は15番目を目指しているということで平成17年3月末までの合併と、私ども努力目標として議長さんなどとも相談して1月1日にできないかということで考えておりますが、恐らく1月1日でやれば15番目は確定するだろうと、ただ15番目が複数出る可能性もあるかなと思っております。以上でございます。

司会(広域合併推進部長)

ではほかにございませんか。(挙手あり)はい、では前の。

市民

今日の政令都市の概略を見た時にですね、ご立派な指定都市像ですね、拝見して感銘しました。
私の質問というのは、交通網の体系の件でちょっとお聞きしたいと思いますけれども、概略立派な交通網となっておりますけれども、今度、新発田市、豊栄市に行くことになりますと、朝のラッシュが7時頃から新潟から東港へ通勤の方で満員、渋滞しておるんですわね。そうしますと、指定都市まで2年弱ありますけれども、そうなった場合この交通網を現在どういうふうに変化していくのか、これからそういうものを市でチェックして早急に方向付けを決めていった方がいいのかなと、こう考えております。

また、バスについては、ローカル線になりますが、新潟交通の路線廃止とかの問題がありますけれども、これも私の個人的考え方なんですけれども、大都市になる新潟市が他のバス会社を導入して、新潟交通一遍でなく大きな視野を持ってこれからやっていかなければだめなのかなと。そうした場合、新潟交通の路線も大きく視野を伸ばしていけば、相当な交通網と渋滞緩和ができるのではないかなと思っておりますので、その点について市長から概略をお願いしたいと思います。

篠田市長

はい、ありがとうございます。
交通網について、これは本当に大きな問題であるということで、今、国、県と一緒になって16年度までパーソントリップ調査をやっているところでございますが、その中でも、やはり公共交通、これを重視していかないと、いつまでも毎回一辺倒では地球環境の問題もあるだろうということで、徐々にそちらの方向で話が詰まっているところでございますが、それを十分踏まえながら、私どもとしては、とりあえずは、北陸地方整備局さん、特に新潟国道事務所さんと連携して、昨年、バイパスが大渋滞なのにちょっと離れている日東道は言葉が悪いですがガラガラということで、高速道をもっと地域で活用しやすい高速道でなければいけないという社会実験を始めていただいて、大変いい成果が出ました。それを受けて、この秋も日東道を安くしてバイパスの渋滞を減らすということを期間を長くして実験をしていただくということで、やはり公共投資、公共事業に対するご批判もございますけれども、私は作っておいて使わない、使われないというのも相当な無駄遣い、ある面では一番の無駄遣いかもしれないと、そういう面を考えると、日東道などを中心に高速道を地域が使いやすくするということで、新潟市もさまざまな提言、実践を新潟国道事務所さんと一緒にやっていこうと思っています。そういう中で、こういう社会実験みたいなものが一番ありがたいわけですけれども、あと考えられるのは、ETCの専用インター、これだと通常インターの1割から2割程度の事業費でできますので、たとえばの話ですが、ずっと前から欲しいと言っていた北陸道の黒埼インターの辺り、これをETCインターにするというようなこと、あるいは、大きな国道と高速道が交差しているところ、ここにETCインターをさらに付けていただくということでやっていくと、当面は高速道を使いやすくするのが、豊栄・新発田方面、さらに黒埼・白根方面、こちらと中心市街地をアクセスする面で一番効果が大きいだろうと思っております。それをやりながら、中期的には大外環状道路の整備を進めていくという形、さらに、パーソントリップ調査を踏まえて新たな交通システムの導入ができるのかできないのか、これは新幹線の空港乗り入れという空港アクセスを含めてですね、新潟が結論を出す時期に来ているだろうと思っております。新潟駅が連続立体交差ということで在来線が新幹線と同じレベルまで上がるわけですけれども、本当に新幹線空港乗り入れが難しければミニ新幹線にして空港に乗り入れていくということも可能でございます。その場合は在来線を使うわけですので、沿線の住民の方もミニ新幹線が走っている時以外は通常の車両で使えると、かなり市民の利便性にも供せられるということで、そんな辺りを全般的に検討して採算性の問題も含めて結論を出す時期が、恐らく政令市をつくる前後、できるだけ早ければよいのですが、そのころに決断をしなければだめだろうと思っております。それからそういう中で新潟市の場合はバスが公共交通の要なわけですけれども、新潟交通さんの一部路線廃止という、全国で見てもかなり大規模な廃止の申し出がございました。これを踏まえて、私どもはできるだけ新潟交通さんに、全体で見ると赤字で大変だと言うけれどバス事業で見ればプラスなわけでございますから、もう少しがんばっていただきたいと思いますけれども、これはさらに使いやすいバス路線の新しい計画、それから新潟を訪れた人がなかなかバスが不便でどこに乗ったらどう行けるのかさっぱり分からないという部分がございますので、これから新潟を訪れた人に便利な新潟にしていきたいわけですので、新潟の主な見所を順番に回っていく観光循環バスということをこの夏に試行させていただいて、新潟交通さんが試算した数倍のお客さんが乗りました。そういう面で来年は通年でこれを運行したいと思っております。もちろんこれは新潟交通さんに委託するという形でやるわけですけれども、今後新たな交通システムを含めて新潟交通さんと協議をして、新潟交通さんがどうも全然違うことをお考えだということならば交通局を作った方が早いんじゃないかという意見も一部にございます。それはまた選択肢ということで、私どもは、基本的に新潟の大切なバス事業をやってこられた新潟交通さんとできるだけ連携して、市民の皆様の利便性が増すような交通計画を考えてまいりたいと思っております。大きな決定についてはもうしばらくお時間をいただきたいと思っております。

司会(広域合併推進部長)

では中ほど、こちらの中ほどからまいります。

市民

こう見渡しますと、うちの町内の方が二人くらいしか見えないようでございます。大変に残念です。今までこんなケースはなかった。今の市長さんになってから、こんなに集まらないということはどういうことなんだろうかな。市長さんも反省をしてもらいたいと、こんなふうに考えています。

今、リーディングプロジェクトを見せてもらいまして、まずお願いしたいことは、DVDで少なくとも連合会長には配布してほしいと。DVDでリーディングプロジェクトの先ほど見せていただいた映像を連合町内会長などに貸し出ししてほしいと、これをお願いしておきます。

それで、交通体系の問題から申し上げておきます。
交通体系の中で、今までの交通対策はすべて中心市街地に車両が集まるような計画になっておって、今日もホテル新潟の前は大変な混雑を来たしております。私どもの前も大変な混雑を来たしておりますので、公共交通機関を利用するにはどうかということで仙台市の例を参考にしてほしいと。

それから、産業振興の部門の中で、肝心の聖籠町が合併できないということは大変に大きな損失であると。聖籠町こそが新潟の工業団地として最も適切であると。これについてどんな努力をされてきたかということをお聞きしたい。

それから、自然と共生という形で、実は5年ばかり前に家族で1週間ばかりドイツのミュンヘンを旅行してまいりましたが、どうもこの計画を見ますとドイツのミュンヘンのような話を聞いているような感じがして、大変にわくわくしています。ぜひこれを進めてほしいんですが、その本音をお聞かせください。ただ形だけではないということをお聞かせいただきたい。

それから、今朝の市報で見まして、市債の借り入れ関係が出ておりました。市長さんは1週間ばかり前に新しい資料館を作るために市債10億円を市から募集するという発言がありました。私は、昭和27年の時に村上市役所に勤務しておりまして、昭和の合併に携わってきた一人でございます。大変に苦労で、当時は赤字財政団体として7年間苦労

した経験を持っております。理想は結構なんですけれども、それに携わるという意気込みは、市の職員だけでなくて皆さん方市民全部が痛みをこうむるということをもっと突っ込んで説明してほしいとお願いしておきます。特に、この中で借金の残高の推移というところにこういう記事がございます。整備費用は世代間で公平に分担するという観点から借金は次世代に申し送るんだということを書いてございます。で、今の青年の方々は本当にそれを受け付けていける青年であるかどうかということが大変大きな問題だと思います。5~6年前にアメリカからヨーロッパを吹き荒らした青年犯罪問題が、今、日本に来ておるわけでございます。市の税金納入高においても大変に困難を来たしているはずでございます。こういう青年にいつまでも借金を残していって本当に安全なのかということも併せてお聞きしたいと思います。

篠田市長

はい、ありがとうございました。

ビデオを配布できる体制になるのかな。(広域合併推進課長に照会)

広域合併推進課長

 そういうふうにさせていただきたいと思います。

篠田市長

ビデオは申し出があったところをまず優先的にお貸しして、大勢の方に見ていただきたい。

司会(広域合併推進部長)

まだできているわけではありませんから、すぐに。

篠田市長

ビデオは、もう少し時間をお貸しいただきたいと。
それから、交通体系については、仙台のお話などを今後伺いながら、また考えていきたいと思います。

聖籠町は、残念ながら今回13市町村の中に入らないという判断を聖籠町さんのほうがなさったわけなので、私どもそれまで新潟地域、広域ということでずっと聖籠町さんといろんな事業を一緒にやってまいりました。何といっても東港を聖籠町さんと共有しているわけなんで、私ども合併を13市町村で進めておりますけれども、いつでも聖籠町さんには門戸を開放してありますということをいろいろな場で申し上げておりますし、聖籠町民の方からも今後政令指定都市になる時に一緒になれないかとか、政令指定都市になったらそれ以降だめなのかとかという問い合わせもいただいております。それについて、我々は門戸を開放してやっていくという姿勢は政令指定都市になった以降も変わりませんとお答えをしております。また、ついでで恐縮なのですが、岩室村さんが飛び地になっていますので巻町さんについても、今の町長さんが合併に反対であるということを申しているわけなのでその意向を越えてこちらが働きかけはいたしませんけれども、今後巻町さんで新たな方向が出てくるようなら積極的に協議をさせていただきたいと考えております。

また、今回のまちづくり計画、特にリーディングプロジェクトを単に絵に描いた餅にはできないわけですので、私ども、分権型政令指定都市そして田園型政令指定都市の中で世界都市・新潟をつくっていくんだという考え、これを市民の皆様とご相談をし合いながらきちっとやってまいりたいと思っております。

それから、今回の市債10億円は試行という形でやらせていただきました。今若干、長期金利の変動幅が大きくなっていますが、これを11月にやらせていただいて、その結果を見てですね、今回の場合は、新潟市の歴史博物館という市民の皆様に馴染みを持っていただきたい、そういうものを対象に募集をするわけですが、これからも市民の皆様にお願いしたい、まちづくりに関心を持っていただく、そういう面でも市債については、来年度以降、本格的に計画をしていきたいと思っておりますし、また、今回の財政計画、合併建設計画の財政計画を含めてですね、市民の皆様にできるだけ内容をきめ細かくご報告して皆様のご関心をいただきながら、相当大きな計画でございますので、財政についても行財政改革によってできるだけ基金を取り崩さないでやってまいりたいと考えております。

よろしくお願いいたします。

司会(広域合併推進部長)

(挙手あり)はい。では、どうぞ。

市民

一つはですね、この説明会をもう少し時間をとって、そしてゆっくりした話でよく飲み込めるようにぜひやってほしいと思います。非常に早口なもんだからなかなか飲み込むのが大変でして、市民の声を行政の大計画の中へ反映させる上でもそういうことが大事だと思います。

それから、私、今日、(広域合併推進)部長にお願いをいたしまして、先ほど部長もお話になっていた合併財政計画(案)というものを配っていただきました。この合併の問題について、今お話を聞いていると非常にバラ色の明日が描かれてくるわけなんですけれども、どうもそういう面だけでなくて、メリット・デメリットもそれぞれ相当リアルなものがあると思うんですね。で、まず配っていただいたこの点について、三つほど申し上げてみたいんですけれども、一つは、歳入の部の市税が合併によって139億円新たに増えると書いてありますが、下へずっと行って、歳出の一番最後の普通建設事業費、ここのところの12市町村分が10年間で138億円だと書いてございまして、こういうことになるというと、私ども素人目から見ますと、合併で12市町村が持ってくる金が建設費だけで全部終わるということになるのではないかと思われる。したがって、福祉だとか、その他の暮らし、環境を整備するのはどういう財源によって行うのかという問題が一つございます。

それから二つめの問題はですね、歳入の7番に出ている地方交付税ですが、確か合併で人口は5割増くらいになるんだと思うんです。ところが、地方交付税が増える額というのは10%を切るのではないかと見受けられます。新潟市よりも財政力の強い市町村が合併してくるのならいざ知らず、弱い市町村が合併してくるという場合に地方交付税が減っていくということは非常に不思議なことでありますし、この合併は財政的には厳しさを増す合併になるのかなという気がいたします。

最後に、歳入から歳出を引いて514億円ほどの歳出超過という形が出てくるということは、先ほど市長さんがご説明になった中にも入っていたかと思うんです。で、毎年50人ほど不補充による職員減だとか、あるいは事務費等の削減だとかいう問題があると同時に、基金を144億円削るということをやって迎え入れなければならない合併だということで、デメリットの面も随分あるのではないかと思われますので、そこのところもしっかりと説明をしていただいて冷静沈着な底の深い議論をやっていく必要があるんではないかと考えますので、よろしくお願いいたします。

篠田市長

はい、ありがとうございました。どうも、私、ちょっと早口なもので申し訳ありません。
今のお話の中で、市税が139億円増えて、普通建設事業費のうち12市町村分138億円/年ではないかと、これとこれが行ったり来たりで終わりではないかというお話がございますが、この普通建設事業のほかに、私ども合併建設ということで多くのまちづくり計画を出すわけでございますので、そういう部分で言えば、12市町村の方は普通建設プラス多くのまちづくり計画が、自分たちの今までの夢が早期に実現するということで、大変12市町村は喜んでいるということでございます。数字は後で課長からもう少し補足をさせます。

それから、地方交付税についてはですね、私ども今回13市町村、地方交付税を年々減らされている部分もありますけれども、これは16年度の実績が合併した17年度から10年間は13市町村が16年度に得た交付税の額は変わりませんよというのが、今回の合併特例の1つの柱でございますので、それについては他の市町村、特に人口が割と小さいところは毎年減らされているわけです。交付税が減らされて、今まで段階補正によって小さい市町村に配慮していたのですが、そういう段階補正を一方的にはいでいるわけです。で、事業費補正についても、かなり鉈が振るわれていくことが予測される中で、私どもは10年間はこの水準の交付税が確保されるという意味は小さくないと思っております。

新潟市の場合は、2年後に政令指定都市になるということで枠組みが大きく変わるわけですけれども、一般論で言えば、10年間は同じレベル、そして11年目から5年間かけて通常の、たとえば人口80万ならば人口80万の、通常の都市規模の交付税にまで調整をしていくというのが今回の合併特例のルールでございます。

それから、冒頭に私が申し上げました、今回の財政計画514億円の財源不足ということで一応の数字が出ておりますが、この3年ほどどこも非常に厳しい財政運営を強いられていると、そして多くの市町村がそれぞれ基金をかなり取り崩してやってまいりました。私どもは、合併の効果、行財政の効率化、先ほど13人いた首長、特別職が新潟市だけになるわけでございますし、議員さんも270人の議員が56人以下になる、さらに、総務だとかそういう面で大きな新潟市の中で重複してくる部分については定数を適正化していくということで少なくとも同規模都市並みにしていくことは当然のことでございますので、そういう面で500人ほどの人員の適正化で220億円節減できるということでございますし、管理事務費等、これは当たり前に毎年続けていこうということで今も新潟市で進めている財政改善によって150億円ほど節減できると。そして残りはどうなんだというと、今のところは基本的にいろんな基金を取り崩した数字を基にして財政計画を立てておりますので、さらに財源不足が出てくるというところは、我々は行財政改革を極力推し進めて、市民の皆様に納得していただく、役人天国は作らないということを市民の皆様にきちんとお示しすることで行財政改革を大胆に進めていけば、この基金の取り崩しをできるだけやらない、できれば基本的にやりたくないわけでございますから、やらないんだという決意を持って望んでいきたいと思います。今のまま13市町村がてんでんばらばらにやっていれば、これくらいの基金は恐らく数年で取り潰してしまうものを、我々はこの基金を取り崩さずにできるだけやっていって、しかも住民の皆様により大きなサービス、さらにさまざまなまちづくり建設計画を実現する、そのための仕組みが今回の合併と政令指定都市だということでご理解を求めているわけですし、市民満足度を上げるための合併であり政令市なので、役人天国を作るための政令市ではないということを改めてお約束したいと思います。よろしくお願いします。

広域合併推進課長

それでは私から、ご質問の市税の関係、それから地方交付税の関係を資料8に沿いましてご説明をさせていただきたいと思います。
まず市税でございますが、歳入の一番上の市税の欄でございます。そのうち行政制度調整139億円という数字、それから、それと対比して歳出の一番下の普通建設事業費のうち備考欄12市町村分138億円、この2つの数字を対比されて税収、1年で上がった分を普通建設事業費で、いわゆる、食われてしまうのではないかというようなご指摘かと思います。まずこの表の作りをご説明させていただきたいと思いますが、表の頭を見ていただきたいと思います。市税の欄で頭を見ていただきたいと思いますが、一番左で合算分となっております。合算分という欄が、今13市町村それぞれ独立した自治体として市町村財政運営しているわけですが、これが合併した時に単純合算するとどうなるかといことが(1)の合算分という欄で整理をしたものでございます。したがって、各市町村が地方税法等に基づいて税金を住民の皆様から頂戴しているわけですが、13市町村でそれぞれ市税を徴収して10年間それをまとめると1兆1,729億円になりますよというのがここの意味でございます。したがいまして、編入される12市町村の税収が今後10年間で139億円という意味ではございません。139億円という税収は合併影響分という中の一部でございますが、合併することによりまして、新潟市以外にはない税、たとえば事業所税、これは人口30万以上の都市で徴収できる税でございますが、事業所税というものが12市町村で新たに発生するわけでございます。一部経過措置というものはありますけれども10年間の中で新たに徴収することになると、あるいは個人市町村民税の均等割というのも新潟市では1年間で1世帯3,000円頂戴しておりますけれども、人口規模によりまして2,000円を1年間頂戴している村もございます。そういった新潟市の税率が若干高くて税率が低い市町村が合併して、最終的に統一されることによって税収が純粋な増収分として139億円が10年間でありますよという意味でございます。したがいまして、もともと12市町村の地域で税を負担できる能力というものは新潟市を合わせて、合算分の1兆1,729億円でございます。したがいまして、139億円分が全部普通建設事業費に充てられてしまうということではなくて、それぞれ立派な担税力が13市町村ではあるということをご理解いただきたいと思います。

同様に、歳入の7番目の地方交付税の欄でございますけれども、これも合算分で13市町村が現行の普通交付税制度の中で国からもらっております地方交付税の額を推計しております。4,416億円が計画期間10年間で収入できるだろうと推測しております交付税額でございます。ちなみに、合併影響分ということで、建設計画それから財政支援措置ということで159億円とか151億円という数字が出ております。これはあくまでも合併に伴う影響分ということでございまして、一つ文字どおり財政支援措置でございます。備考欄にございますとおり、合併補正あるいは特別交付税ということで、合併に伴って特別な経費が必要になるということについて交付税上算入しますよといったような中身でございますし、建設計画に充当されております159億円という地方交付税につきましては、合併建設計画を実施する中で合併特例債という有利な財源を活用するわけでございますが、将来に元利を償還していく際に国から7割程度の普通交付税措置がされるということをここに整理したものでございます。

以上でございます。

司会(広域合併推進部長)

(挙手あり)では、はい。

市民

交通体系なんですが、西蒲原の中央は国道116号が走っています。それから、豊栄方面はバイパス、白根市内は8号線が走っておりますが、それと116号線、海岸方面では402号線ですか。新津バイパスもありますけれど。新潟交通の電車線がなくなった後の土地はどうなっているのか、もし、できるならば味方村、月潟村、中之口村までもこっちに入るんですから、あの電車線の土地を何とか市道にできないのかお聞きしたいのです。以上です。

篠田市長

はい、電鉄の線路の跡でございますが、これは大部分は新潟交通さんがまだお持ちになっているということで、私どもさまざまな、たとえば東関屋駅とかですね、ああいうところの大きな部分について、こちらが活用できる部分については買い上げて、今、活用に入っているわけですけれども、その線路だった部分は、これは通常では使いにくい、ほとんど活用策がない土地であろうと、そういう面で私どもは新潟交通さんにですね、ぜひとも公共に、今で言うと関係市町村にということですが、関係市町村に譲渡いただきたいということで話し合いをこれまでも持ってきましたが、なかなか話し合いの方向が見えない。そして私どもも、この活用についてはサイクリングロードのような形から、あるいは、たとえば一つのアイデアですけれども、午前中は新潟市方向に1車線だけ走らせ午後は反対方向に走らせるというような変則的な道路としても利用ができないのかとか、そういうアイデアを出しながら調整をしていると。これについても、先ほど申し上げたパーソントリップ調査の中でもですね、恐らく触れていただけるのではないかということで、そういう調査結果も踏まえて、変形の土地でございますし基本的に道路的なものでしか利用ができないのではないかということで、これからも新潟交通さんと話し合いをしながら活用策を考えてまいりたいと思っております。

司会(広域合併推進部長)

(挙手あり)では次、黄色いポロシャツの方。

市民

小学生の子どもがいます。新しい市に合併した時に、子どもたちがどんな副読本を小学校や中学校の社会科の時間に手にするのか、それを楽しみにしています。

具体的に三つ質問があります。

一つは、区の範囲あるいは数ですね、沼垂を含む亀田郷ないしは横越、亀田を含むこの辺りは、今の時点では話しにくいことかもしれませんけれども、いろんな選択肢があっていくつくらいだとか、3つ、4つある地区事務所をまとめて何カ所かとするというような、たとえば、亀田郷を含むこの辺りの区の範囲、規模、区役所の場所です。

2番目は、沼垂も大正時代に合併を経験していますけれども、役場の書類、公文書の保存の問題です。たとえば、沼垂の町役場の議事録だとか、町役場の書類はほとんど姿を変えて、もっとひどいのは戦時中に合併した石山だとか大江山なんかにいくと全然ありません。そういう意味で、合併によって公文書そのものが廃棄される危機に瀕しているということです。そういうことについてのお考えをお聞かせください。

三つ目は、地元学と合併に対する姿勢、地元学という精神の中で合併を進めるお考えについて、地域の風土を大事にしたいということに大賛成ですから、そのことについて伺います。なぜかと言うと、地元学という中には、新潟学という名前を付けずに大きな新潟の中に、たとえば沼垂だとか石山だとか亀田とかの、小さな地域ごとの歴史・風土や民族・芸能といったのを大事にしたいというこだわりであって、今までの大きな合併は、大きなものになってしまって小さな特徴やカラーが薄れるということですから、その特徴を具体的なことにも生かしてほしいという願いからです。

3つ質問いたしました。

篠田市長

はい、ありがとうございました。

区の単位、どんなエリアになって数はどのくらいかということは、多くの市民の関心事だとは思うのですが、私ども、区の選定、エリアをどう決めていくか、先ほど課長から説明していただいたとおり、正式決定は合併後ということになるわけですが、皆様の関心が高いので私もいろいろ発言させていただいているんですけれども、基本的に新潟地域は13市町村の合併ということで非常に数が多いわけです。たとえば静岡市と清水市が合併をして71万都市になった新・静岡市は、区の数は3つで考えております。今、3つで総務省と折衝中だと。私もその話を聞いて、人口70万の合併特例による政令市は区の数を3つとか4つとか限定されたのではたまらないということで総務省に行って、新潟地域の特性からいけば5つから7つの区が必要だと思いますと、8つ、9つと言うと普通の政令市の区の平均が10万から20万の人口を持っているので、あまり小さいのでは相手にされないだろうということで、5つから7つ程度で何とか皆様方のご理解がいただける案を作ってまいりたいと思っております。で、具体的なものについては、これから皆様のご意見等を聞きながら、あるいは12市町村のご意見も聞きながら、法定協議会にいけば、今の任意協議会よりもさらに合併の気運が深まるので、そこまで行ったら区のことについてもお互いにイメージを出し合うとか、まとまったところは希望を出しても結構ですよという形で踏み込んでいって、法定協を終えて合併協定書に調印いただく、合併議決をいただくということになればさらにまた踏み込んでいくと。これは、いろいろなやり方があると思うんですが、たとえば合併前にこういうパターンでどうだろうかというものを皆で作り上げてですね、それを合併後にできる行政区画審議会で答申するということも考えられますし、2つ、3つのパターンを作って審議会にかけたらどうだ、いや、そういうことは審議会に任せるべきだといういろんな意見がございます。それを段階を踏んで、市民の皆様と意識、方向を共有しつつ、段々と区割りのラインも思い描けるようにしてまいりたいと思っております。

それと2点目の公文書の保存。これは、ご指摘のとおり、昭和の大合併の時あるいはその前の時、非常にその部分に配慮がなかったということでございました。私どもは今回、大同団結型の合併でそれぞれの地域特性を大切にすると言っているわけでございますので、それぞれの地域の歴史を残していくためにも公文書の保存を十分にやっていきたいと思っております。

また、地元学の精神、これは私ども大きな新潟市を作るわけでございますけれども、それぞれの地域がより地域に愛着を持てるまちづくりを進めていかなければいけないだろうと思っておりますので、その一つの手段として、地元学のような切り口、地域のことや地元のことを地域の方が自分たちで学んで研究して掘り下げていただいて、そして地元のことを楽しんでいただくという仕掛け、仕組みを大いにやっていただきたいと思っております。そういう面で、これからも地元学、昨日も地元学フォーラムということで地元学の提唱者、結城登美雄さんを呼んでフォーラムを開いたわけですが、新潟は食い処でございますので食を切り口にした地元学というようなこと、結城さんは大変な実践をいろいろおやりなので、そんなものも参考にしながら、地元学の精神で、新潟市全体は大きくなるんだけれども、行政もきめ細かくなるし地域の方々もそれぞれの地元にさらに目を向けていただく、そういう中でまちづくりをやっていくように努力してまいりたいと思っております。よろしくお願いします。

司会(広域合併推進部長)

では、最後のお一方でございましたですね。お願いします。

市民

事務事業の取扱いに関連しまして、お気に留めてもらいたいというものが一つございます。
福祉分野につきましては、この10月1日に知的障害児者の地域生活の支援を行うコーディネーターを設置していただきましてありがとうございました。また、6月にはですね、障害児放課後支援事業というものを発足していただきまして、この支援事業の考え方というのは全国のトップを行くものだと思いますし、新潟市の日中活動の場の確保の状況も全国の先頭を行くという感じのものでございます。その辺、私どもは大変ありがたく思っております。

それで質問の主旨でございますけれども、この10月1日にできました地域療育等支援事業に基づくコーディネーターの設置でございますけれども、この問題は今回の事務事業の中には入っておりません。と言いますのはきっと、新潟市は中核市ですのでそれを設ける権限、力は持っておりますが、他の市町村は新潟県の事業ということで置いてきました関係で、恐らくそういう摺り合わせがなかったのかなという感じがいたします。この事業は、ケアマネージャーという者が老人福祉でありますけれども、それと同じような役割を果たそうという事業なんですね。ですから、大変ありがたい事業なんですけれども、やはり大事なことを考えたら、これから各区に1つ作るくらいの展開を計画全体の中にぜひ入れていただきたいと思います。実は具体的に申し上げれば、学校から出て就職できない方がどこかへ行こうとする時に施設は手一杯で行けないんですね。で、作業所へ行くんですが、その方が非常に大きな問題を抱えていた時に一番弱い作業所が矢面に立って悪戦苦闘しております。施設は力があってもそういうふうにはできませんし、ところがコーディネーターがおればですね、その人の困難な状況を把握して関係機関に問題をつないでしかるべく対処できるようにする。これがどういうことかと言いますと、福祉の資源を活用できますし、それから福祉財源も活用できるということなので、ぜひともその辺を計画の中でお気に留めていただきたいと思います。

篠田市長

はい、ありがとうございました。
ただ今のお話、私もきちっと頭に入れておきたいと思いますが、今回227項目、これを主ななどというと怒られてしまうのですが、一応の言い方としては主要項目227を先行協議して、それから今後2,000以上にわたる項目について協議をすると。その中で協議が進められると思いますが、私も事務方もそのことをお伺いしましたので今後きちっと協議するように、そしてその中でまた今後の方向についても考えていくようにしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

司会(広域合併推進部長)

 では時間がまいりました。質問はこれで打ち切らせていただきますけれども、時間の関係で発言できなかった方、さらにはあとで質問を思い付く方もあろうと思います。その際には、広域合併推進課、政令指定都市調査課に何なりとお問い合わせをいただければありがたいと考えております。

 では、以上を持ちまして、合併・政令指定都市住民説明会を終了いたします。本日は大変ありがとうございました。

篠田市長

 どうもありがとうございました。
 (拍手)

このページの作成担当

政策企画部 政策調整課

〒951-8550 新潟市中央区学校町通1番町602番地1(市役所本館4階)
電話:025-226-2057 FAX:025-224-3850

このページの作成担当にメールを送る

本文ここまで

サブナビゲーションここから

平成17年3月21日 近隣12市町村と合併

注目情報

    サブナビゲーションここまで