平成15年10月31日 合併・政令指定都市住民説明会質疑応答(南地区)
最終更新日:2012年6月1日
司会(広域合併推進部長)
それでは、ここからは合併と政令指定都市に関します市長への質問の時間とさせていただきます。多くの方から質問受けたいと思っております。お一人の質問につきましては、一回限りとさせていただき、概ね3分程度でお願いいたします。3分経ちますと恐れ入りますが、私から声を掛けさせていただきます。
それでは、質問のある方は挙手をお願いします。恐れ入ります。手を挙げていただければマイクをお持ちします。(挙手あり)では、どうぞ、前の方から。
市民
政令指定都市は、新潟市の30年来の夢でございますので、非常に関係者各位の努力に対して深く敬意を表します。
先ほどちょっと、私、疑問に思ったことを一つ。行政区、これが10万から20万で一つの区ということでございますが、単純に10万として、7.8区、約8つですね。20万としますと、4つ。ところで、新潟市の人口52万。10万として5つですね。あと、残された、3つと言うと、特に西部、西南部は非常に人口密度が低いと思います。行政サービスの低下というようなことから住民感情を刺激して、この大事な合併問題が、障害を生じないように十二分な配慮をお願いしたい。このように思います。以上です。
篠田市長
ありがとうございました。行政区、これについてはですね、基本的に10万から20万というレベルでやっているところが多いわけですが、先行した、たとえば京都などは長い歴史ありますので、その中で逆に人口がかなり減ってですね、5万ぐらいまでですかね。4万台まで来ているところがあると。今回、私どもは13市町村の合併ということで、この人口をですね、あまり10万から20万が基本にはなるわけですけれども、そこに固執をすると区割りが非常に難しくなるだろうと、そういう面は柔軟に対応しようということで任意協議会あるいは13首長の連絡会で合意をしております。
また、ついでと言ってはあれですが、区のことについて、もう少しご説明させていただくと、たとえば静岡市、これは静岡と清水が合併して、今総務省と政令市になる協議をしておりますが、この静岡市の場合は区の数が3つということで協議をしていると、これは私どもとすると、ちょっと、13市町村で3つ、4つということではとても区が形成できないということを心配しまして、6月に総務省に新潟地域の状況を説明した時に、新潟は13市町村ですので、3つ、4つというわけにはいかないと、やはり5つから7つ程度、区が必要になると思うということを、こちらから申し上げました。それについて、最高幹部の方から異論はまったく出なかったということで、私どもは5つから7つこれについて、基本的に認められていると考えております。8つ、9つとなると、あまりにも平均が10万以下ということで、小さすぎるだろうということで、何とか、この5つから7つという辺りを基本にして柔軟な対応をしながら、皆様方にやはり地域の特性、それから今までの歴史、つながり、そういうものを十分に考慮して、皆様方の多くに納得していただけるような区割り、これについて、法定協議会を作ったとき、さらに踏み込んでいく。そして、法定協議会が終わって、合併が議決された段階、これはもうほとんど、お仲間と言いますか、一体的なものになりますので、その段階に来たら、さらに踏み込んでいこうと、そして、皆様方から、またご意見をどんどんお伺いをして、できるだけ合併をしたあと、時期を経ずに行政区画審議会で結論をいただくように皆様方と意識を共有していこうと思っております。
どうもありがとうございました。
司会(広域合併推進部長)
ほかにいかがでございましょうか。(挙手あり)では、どうぞ。
市民
先ほどの交通体系のところで、新潟空港の3,000m化、それから新潟空港へのアクセスの強化、それから新潟駅の周辺整備というのが、あったわけですけれども、現在、新潟空港2,500mということで、特に不便だとか、どうしても3,000mにしなきゃならんとか、そういう理由というのは聞いてないわけですけれども、たとえば、新潟空港へのアクセス強化というと新幹線を新潟空港に乗り入れるというような話はあったわけですけれども、実際そうなりますと、その土地は今ある住宅をどかして、他に移さしていくというような形になるかと思いますし、また、それには相当の、莫大なお金が掛かるかと思いますが、私たち自分の地域見ますと、先ごろの新潟交通がバス路線の廃止で大変困るような状態が、出そうになっているわけですけれども、そういう点でこういうものを見るとかなり公共事業費の無駄遣いと言うんでしょうかね。そういうような感じで、何とか、地域での交通、公共の交通機関を確保する方に少しでも予算を回していただきたいなというような、そう思うわけですけれども、その辺の関連について、交通体系について説明お願いしたいと思います。
篠田市長
ありがとうございました。拠点性、それと地域の利便性というもの、これをできるだけ両立をさせたいと思っているわけですが、拠点性について空港の3,000m化。これは、やはりですね、アメリカ、ここの西海岸、あるいは東海岸へ、今後新潟空港から飛んで行くということを考えると、やはり3,000mというのは非常に大きな意味を持ってきますし、また、ヨーロッパあるいは中国などについても、ジャンボを、これを飛ばしていくということも含めると、やはり、新潟、地方のまさに中枢拠点都市になっていく時に、3,000m空港というのは、やはり大切な、私は武器であろうと思っております。
で、それについても、ニーズがなければ公共事業できないよということで、空港の整備、これについてもニーズを拡大しなきゃだめだと、業者を増やしていかなきゃだめだと、そういうことを考えると、やはり埼玉、あるいは群馬県、そういう辺りからも新潟空港を利用していただく、それを考えると空港へのアクセス、これをさらに使いやすいようにしていかなければだめだろうと、その時に新幹線の乗り入れなのかどうかということについて、今までいろいろ議論がございました。新幹線の乗り入れだと周辺の住民の方には利便性つながらないじゃないかと、何で、東京、あるいは首都圏から空港を利用する人のために、新潟が新幹線の乗り入れをやるのかと、この負担、一時は500億円とか言われてましたが、かなり200億円台でできるんではないかとか、試算も変わっております。
これについては、いろんな考え方あると思いますが、私は基本的にはですね、新潟駅から少しでも北の方へ新幹線の利用を伸ばしていかないと、今後、北陸新幹線ができると、そういう状況になった時に、上越新幹線が日本で初めてのローカル新幹線になるという恐れ、これは笑い話では済まない部分が出てくると思います。そういう中で空港を活性化し、新潟、今の新潟駅、新幹線の終着駅からさらに北に延ばしていくと、一つは羽越ミニ新幹線という構想だろうと思いますし、もう一つは、空港、これにアクセスをしていくという、大きな二つの方向があるんだろうと思います。
そういう中で、私どもは新潟駅の連続立体交差と、これは在来線も今の新幹線のレベルに線路が上がっていくということで、これを考えればミニ新幹線で空港に乗り入れていくということも可能になります。
在来線が上がるわけですから新幹線と同じ高さになると、それを利用すれば、在来線を活用することも十分考えられると、在来線を活用すればミニ新幹線だけでなくて、通常の車両も空港に向かって往復できると、そうしますと、その沿線の開発も考えられる。沿線住民の利用も考えられるということも、今まで以上の大きな選択肢が出てきたんじゃないかと私は考えております。これについては、県、国と今第3回のパーソントリップ調査をやっておりますので、来年度が調査の最終年度になります。この調査結果、これをにらみながら、連続立体交差の時期、この時期が来年度は都市計画決定まで行きますので、こういう、それぞれの動きをにらみつつ、そろそろ最終判断をする時期に来ているのではないかなと思っておりますので、来年度以降できるだけ早くにですね、新幹線の乗り入れなのか、あるいは在来線を使っていくのか、あるいは新交通システムにするのか、それともやっぱり無理でやらないのか、これについて、県とも十分に協議をしながら新潟空港の活性化、さらに上越新幹線をローカル新幹線にしないためにという大きな視点も入れながら考えてまいりたいと思います。
そして、また新潟交通のバス路線。かなり大規模な路線、系統の廃止。この申請がございました。
これについて、私どもさらに、新潟交通さんが今基本的にバス事業では儲かっているわけですから、バス事業で儲かっていながらあれだけの大規模な路線、系統の廃止を申請したというのは全国で例がないということでございますので、さらに新潟交通の努力を求めざるを得ないし、より使いやすいバスのシステム、これについても新潟交通さんと一緒に考えてまいりたいと、まさに公共交通、これが田園型政令指定都市のやはり大きな、公共交通を充実させるということが大きな柱になりますので、これについて、さらに新潟交通さんとも連携を取りながら、地域の足を確保するようにがんばってまいりたいと思いますし、また、本当に利用が少ないところ、ほとんど利用がないところ、それもやっぱりございます。そういうものは普通のバス路線でなくてですね、福祉バスとかコミュニティバスとか、さまざまなやり方でマイカーが運転できない方、いわゆる交通弱者と言われる方が、まちに行けないようなことがあっては困りますので、代替施策としても考えてまいりたいと思っております。
まさにご指摘のように拠点性と地域の利便性、これが両立をさせていくということが大変大きなテーマだと思っておりますので、それに向けてさらに努力をしてまいりたいと思います。
ありがとうございました。
司会(広域合併推進部長)
ほかにいかがでございましょうか。(挙手あり)はい、どうぞ。
市民
質問というより要望なんですけれども。
私、娘が二人おりまして、上の娘が中学校入った時、スポーツクラブ入りまして、伝統ある部活で、市内大会のベスト3を目指すのが伝統だったんだそうなんですけど、で、一生懸命練習してたんですけれども、黒埼町と合併しましたら、黒埼中学校は大変、部活活動が盛んでですね、ベスト3に入れませんで、大変悔しがっておりまして、で、それを見てた下の妹がですね、一生懸命やはり部活やっているんですけれども、13市町村合併しちゃうと市内大会どうなるだろうと、とても、あのベスト3目指すどころじゃないなということで大変落ち込んでおりまして、先ほど区割りの話もありましたけれども、市の大会も大変大切なんでしょうけれども、子どもたちのやりがいが出るような区大会を充実させていただきたいと思いますし、あと一つ、阪神の優勝、監督の、指導者の例、星野監督の例、見るまでもなく、やはりスポーツ振興には優秀な指導者の育成というのが大変な大きなテーマだと思いますので、学校の勉強も大変大切なんでしょうけれど、スポーツ振興の指導者を育成をお願いしたいと思います。
篠田市長
ありがとうございました。ご指摘のとおり、やはり市が大きくなって、全部市単位でやるということではなくですね、政令市になった段階では区単位のさまざまな大会、これを大切にしたいと思っておりますし、その政令市になる前もですね、やはり、こうブロックごとのようなレベルで、いくつか分けてですね、その中で切磋琢磨できるように考えてまいりたいと思います。
そして、13市町村の中で、先ほど黒埼の例ありましたけれども、黒埼も非常に各種スポーツが盛んでございました。そういう、それぞれに得意技があるわけで、その得意技がある、そこまでに育てた方が、また、指導者がいらっしゃるということなんで、私どもは13市町村が集まって、新潟がそのてっぺんに、新潟市がてっぺんになるんだという考えは持っておりませんので、それぞれ得意技を持っている地域、その地域をそれぞれの分野で大いに前へ出てがんばっていただくと、そういう形でやれば、指導者の育成にもつながっていくと思います。新潟市、今の新潟市にとっても13市町村の合併というのが相当大きな刺激になるんではないかということで、期待もしておりますし、ぜひ、その78万都市の中からですね、全国で勝負ができる、全国でナンバー1、あるいはトップ3、そういうものを争っていけるような、そういう種目を、ぜひいくつか作ってですね、市民の夢、アルビレックスだけではなくて、中学、今は小学校から全国大会ありますんで、小学校、中学校、高校生、それぞれの時代で、全国でやっぱり勝負をしていけるんだというものもいくつか、私はあると、市民の夢も広がっていいんじゃないかなと、そういう13市町村の、今の単位の競い合いみたいなことも重視してまいりたいと考えております。
ありがとうございました。
司会(広域合併推進部長)
はい。ほかにいかがでございましょうか。(挙手あり)はい。お願いします。
市民
民間の合併等でよく頓挫をしたり、隠居をするという原因の中の一つとして、いわゆる隠れ借金とか、あるいは隠れ保証とか、というような問題がよくあるわけです。そういうことで私も一読をしたんですけども、各市町村が全額出資をしている外郭団体、あるいは一部出資している外郭団体、あるいは債務保証している団体のことについて、ちょっと見落としたのかもしれませんけども、目に留まりませんでした。
そういうことで、ぜひ、合併という結婚に向けて各市町村とも、13市町村統一をした資産評価によって、債務の超過があればきちんときれいにして合併をすると、結婚式に望むという格好を取っていただきたいということだけ申し上げておきます。
篠田市長
ありがとうございました。おっしゃるとおりで、私どもも、これまでいろいろな場でですね、駆け込み的に、変なことをやらないようにしましょうねということで、お互い申し合わせてまいりました。
今までの各地の合併の例を見ると、失礼ですけれども、市町村の職員の給与、待遇、これを駆け込み的に良くしたりですね、あるいは基金について、もうこの基金はあれなんだからどんどん取り崩しちゃおうとか、そういうようなことがなかったわけではないと。私どもはそういうことをしないようにということで、かなり突っ込んだやり取りもさせてもらっているわけですが、基本的に、この13市町村、財政面を見ると、デコボコ確かにございますし、若干、心配というか、若干の懸念がないかと言えば、少し、もう少し、こういうふうにがんばってほしいなと思うような市町村もないわけじゃないですが、基本的には健全というレベルで、収まっていると思っております。
また、これからが一番の駆け込みというもの、皆、それぞれ悪気があってやっているわけじゃないというようなことで出てくるんでしょうけれども、いかに市町村の職員がかわいかろうが、この我々、自分が積み上げた、この基金が大切だろうが、やはり、これからの一体性、一体感づくりというものを優先をして、そういうことがないように、そして、そういうことをやる時には、きちんとした、我々、経過措置等も設けておりますので、ちゃんとした理由があれば、経過措置という中で申請をしていただいて、先ほども申し上げましたが、情報を公開して、皆様にお示しをして、そして、皆様からご意見を聞いて、やっていくんだという情報公開型の合併、政令指定都市づくり、これに13市町村大いにその方向で協力し合ってやろうじゃないかということ、これについては、また、事ある度に申し合わせてですね、そういうことがないようにしようねと言ってやっていきたいと思っております。
これまでの13市町村の信頼関係を見てもですね、とんでもないことがこれからやられるとは思っておりませんし、そうならないようにきっちりと情報を開示をしながらやってまいりたいと思っております。
ありがとうございました。
司会(広域合併推進部長)
終了予定の時間が近づいてまいりましたが、質問につきましていかがでございましょう。皆様、いかがでございましょう。よろしゅうございますか。
篠田市長
じゃあ、一つだけですね、私から財政計画について、最終的な財政計画、今回お示しする前の段階でですね、520億財源不足が発生するではないかというような報道がございました。
これについては、今この3年間非常に各市町村、基金を取り崩したりですね、厳しい財政運営をしていると、そういうことが反映をして何も手を付けずに、このままの運営、財政運営を続けると520億。最終的には514億という数字が出てまいりましたが、514億の財源不足になりますという試算が出てきました。
ただ、私どもは、先ほど申し上げたように行財政改革などさまざまな努力をやっていくということで、たとえば先ほど課長から説明がありました、13市町村が集まると総務関係、人事とかそういう総務関係ですね、これはダブリが生じるわけで、一般の80万都市に比べると新潟地域、500人強人間が多いと、そういうものを定数適正化ということでやっていくと、10年間で220億削れますよということを申し上げました。
また、今の新潟市も年間で10億円程度の各種経費削減をやっております。これが、財政規模が1.5倍になるわけですから年間15億、10年間で150億。これは当然、こういう節減努力をしなきゃだめだろうと、それだけで370億になります。あと514億で、もうちょっと足りませんが、これについてはこれから新潟市、合併をする前からですね、新潟市政改革創造ということで各種の改革をやってまいります。行財政改革をやってまいります。たとえば、よく皆様から指摘されるごみの収集の問題。どうして、民間がやると2人乗車でやっているのに行政がやると3人乗車なんだというようなご指摘がございました。これについて、今、現場の人たちから何とか2人乗車で行政も考えていきたいということで今協議を、いろいろとやっていただいております。
そういうような中で人員について、さらにコスト高を抱え込んでいる点について我々はこれから本格的な行財政改革をやっていくということで、残りの部分、基金を取り崩すのではなくですね、行財政改革を推進することで私どもは新潟のまちづくり、きちんとやりたいと思っております。
過去3年間で、相当の基金が取り崩されているわけで、私どもはそれを13市町村が合併することによって、もうすでに基金の取り崩し、これについては非常なブレーキが掛けられるわけですけれども、ブレーキを掛けたのに安心するんではなくてですね、行財政改革をさらに徹底していくんだと、そして基金の取り崩しではなくて、むしろ基金を積み上げるようなつもりで、財政運営、あたっていかなきゃいかんということで、これからも行財政改革、厳しく推進していきたいと思っております。
こういう点にも市民の皆様が目を向けて、もっと推進すべきであるというような声を上げていただく、あるいは市政をチェックしていただく、そういうことが私どもの、また新たな努力のバネにもなると思いますので、新潟市政のこれからの改革創造プランの行く末、これについてもぜひ目を向けていただきたいと思っております。
ちょっと付け加えさせていただきました。
司会(広域合併推進部長)
本日、配布の資料をご覧になりまして、後ほど質問等思い付かれる方、おられるかと思います。広域合併推進課、政令指定都市調査課に何なりとお問い合わせをいただければ、ありがたいと考えております。
また、先ほどのビデオでございますが、貸し出しの用意できておりますので、これも、もし要望があればお問い合わせいただければありがたいと考えております。
では、以上を持ちまして合併・政令指定都市住民説明会を終了いたします。本日は大変ありがとうございました。
篠田市長
どうも大変ありがとうございました。夜遅くまでありがとうございました。
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