平成15年10月18日 合併・政令指定都市住民説明会質疑応答(中地区)

最終更新日:2012年6月1日

司会(広域合併推進部長)

ここからは、合併と政令指定都市に関します市長への質問の時間とさせていただきます。多くの方から質問を受けたいと考えております。恐れ入りますが、お一人の質問は一回限りとさせていただきまして、概ね3分程度でお願いしたいと考えております。3分経ちますと声を掛けさせていただきます。

それでは、質問のある方は挙手をお願いいたします。手を挙げていただければ係がマイクを持ってあがります。いかがでございましょうか。

市民

今、説明をいろいろ聞いておりますと、合併についてのいい部分だけしか、今のフィルムなんかですと非常に夢のような話が続いているんですけども、合併したことによるいわゆるデメリット、マイナス要因というのはどういうものがあるか教えていただきたいし、それに対して、どういうふうに克服するのか、どういうふうに考えておられるのか教えていただきたいと思います。

篠田市長

はい、ありがとうございました。
合併には、私、デメリット、これはあると思います。メリットもあればデメリットもあると考えておりまして、一般的な合併のデメリット、これはよく言われるのは、役所が膨れ上がるのではないか、お役人天国が誕生する恐れがありますねと。あるいは、市民の声がなかなか市役所に、特に政令市市役所が立派になって、政令市市役所に届かなくなるんじゃないですかというような点があると思います。もう一つ一般的に言われるのは、私どもは使わない言葉ですが、周辺部が寂れると言われております。そういうものに対して、私どもはやはりメリットを大いに伸ばして、デメリットをできるだけつぶすんだという形で、合併の協議を進めてきたつもりでございます。

まず、お役人天国、お役所天国になりはしないかということについては、私どもは市政改革を並行してやっていくんだということで、お役人天国はできませんということを市民の皆さんに明示をしながらやっていきたい。今回、合併建設計画の中の財政計画を作っていくときに、520億円財源不足が発生するじゃないかというようなお話がございました。これは黙っていれば、まさに市役所が膨れ上がって人件費などが増えていくということで、財源不足の一因になるということでございます。先ほど課長から説明しましたけれども、私どもはそういうことはしないようにすると。人件費がいたずらに膨れ上がるようなことはしないと。まずは合併をする前に、今11月中に決定をしていただこうと、市政改革・創造推進プランというものを出さしていただいておりますが、その中でラスパイレス指数、公務員の給与などの収入がラスパイレス指数という形で表れるわけですが、新潟市の場合、現在は中核市で比較するとトップから2番目、高いわけです。2番目は静岡市とかいくつかあるんですけれども、2番目に高い。これはどうして高いことになっているのか、それについて点検をして、市民に説明できない部分があれば身を削らなければなりませんよということを、私はこれまでも申し上げておりますし、この市政改革の中でもそれをチェックしていこうと、そして市民の皆様に実情もどんどんお出ししながら、市役所の方とお話し合いをしていく。市役所の職員労働組合ということになるかもしれません。そういう中で、ラスパイレスも適正化をしていく、そういうことをきちんとやりましょうと。

一方では、13市町村が一緒になるわけですから、総務のようなところ、これは一緒になればダブってくるわけでございます。そういう部分が今までは役所、役場がてんでにあったので、それだけの人員が必要だということで採用したのでしょうが、78万都市、同規模都市に比べると先ほど説明したように500人強多いではないかと。これについては行財政改革以前の問題として、定数適正化ということで年次計画をきちっとお示しをして、それに沿って適正化を図っていく。その試算をしたら10年間で220億円程度削減できますよということが出てきたわけで、そうすると財源不足、最終的には514億円という形になったわけですが、そのうち220億円はこれで充当できますねという形になります。

さらに、新潟市が現在も進めております、財政が厳しくなっている中で、経費の節減をやっていこうと。事務経費の見直しなどで年間10億円程度節減を進めています。これが1.5倍財政が膨らむわけですから、基本的に年間15億円縮減していこうと。そうしますと150億円、これが10年間で節減できると。そうしますと370億。残りの140~150億どうするかと。黙っていれば、まちづくりのいろんな建設基金など基金を取り崩すということになるわけですが、過去3年程度13市町村ほとんどと言うか、みんなと言ってもいいと思いますが、基金を取り崩してやっております。でも私どもは、だからまた今後もやるんだということでは合併の意味がないじゃないかと。私どもが市政改革・創造の中で示しているさまざまな改革計画、これを一つひとつ実現をすることによって、行財政の改革、本格的な行財政改革をやることで、その分基金を取り崩さずともできるようにしたい。場合によっては、基金を積み上げるぐらいの意気込みでやっていきたいと思います。

そういう中で、今まで民間の皆様からご指摘を受けていた、たとえばごみ収集をする時に、どうして民間の人は2人乗車なのに、行政が直営でやっているのは3人乗車なのかというようなご質問もいただいておりました。そういう部分をこれから行政改革、市政改革の中で、もうすでに清掃関係の方々から、これからは2人乗車にしようとお話し合いをいただいております。そういうものを今度財政計画に、決まったものをどんどん財政計画に当てはめていって、そして基金の取り崩しという部分を極力減らしていく。我々は基金を積み上げていくんだというぐらいの意気込みでやっていきたい。つまり、皆様方からいただいた税金を、できるだけ市民満足度を上げる市民サービスに使う。そのための合併、そして政令市づくりなんだと。これからも財政計画、また明らかに節減効果が出ましたよということについては皆様にお示しして、政令指定都市になる時には、また県との事業の見直しを盛り込んで、新しく政令市になった場合は、こういう財政計画になりますということをできるだけ皆様方に情報をお届けする。そういう形でデメリットの部分をつぶしているんですということを、お分かりいただく形でやっていきたい。

そして、周辺が寂れるじゃないかということについては、私ども「まちなか」を大切にする。せっかく社会資本をこれだけ充実した中心市街地「まちなか」が地域それぞれあるわけですから、そういうものを充実する。そういう形で13市町村のそれぞれの「まちなか」を大切にするという考え方で。市域が大きくなったから、その真ん中にまた大きな箱物を作って、そこを新しい中心部にしていくんだというような、従来の人口が増えている時代ならその考え方も良かったかもしれませんが、これから新潟政令市になっても少子化の流れはますます速くなってくるわけで、仙台のような人口の急激な伸びというのは考えにくい。また、新潟が仙台のような急激な人口の伸びがあった場合には、新潟県全体にも相当なマイナス影響が出ますので、そういうものではないコンパクトシティというコンパクトなまち、これを有機的に結びつけて政令市になるんだという考え方でやっていけば、周辺が寂れるといったご心配を少しずつ消せるんじゃないかと。中心市街地の活性化、これは非常に難しくて、知恵を絞っていかなければなりませんが、私どもはコンパクトシティという考え方を大切にやっていきたいと思っています。以上でございます。

司会(広域合併推進部長)

ほかにいかがでございましょうか。

市民

一つ言わせていただきます。
新潟市はイベントをやることには、あまり上手だとは言えないんじゃないかと思っております。長岡の復興まつり、あるいは片貝のまつりというふうな、非常に活力、エネルギッシュなお祭りとはほど遠い感じがいたしております。今度は78万という大都市になるわけでございますが、その中で市民のみんながお赤飯を炊いてお祝いできるような大きなイベント、お祭りがほしいなという感じがしております。新潟は昔から信濃川の川祭りとか、川開きとかいった形でお祭りをしてまいりましたが、港と日本一の大河を控えておって、少し貧弱な感じがするわけでございます。今までの新潟まつりでも、新潟まつり協賛会、商工会議所などに偏った感じがいたしまして、商業ペースに引きずり回されているんではないかといった感じがいたしておるんですが、市民のみんなが港と川をもっと盛大に盛り立てていけるような、大きなイベントで、78万の人たちが皆で諸手を挙げてお祝いするような、そういったイベントをお考えでしょうか。ちょっとお伺いさせていただきます。

篠田市長

はい。確かにご指摘のように新潟まつり、どうも今一つ盛り上がりに欠けるんじゃないかというようなご意見ございます。それで私どももせっかく78万都市が誕生するんだと、そういう中で新潟まつりの見直し、あるいは大新潟まつりというものをもう一度考えてみようということで、この11月にまずフォーラムを開いて、なぜか平山知事もずっと新潟まつりについて、民間の時から意見を言っていたので、一個人ということなら出てもいいとおっしゃっているので、恐らくパネリストの一人に平山さんもなってくれると思うのですが、そういうフォーラムを開いて、そこから皆さんのご意見をどんどん、どんどん出していただいて。

やっぱり祭りというのは手弁当で、自分たちが踊れるなら、何を置いてもそこに行くよというようなものが必要なんじゃないかなと。今、民謡流し、これも大変盛んにやっていただいているわけですけれども、民謡流しが終わったあと、サーといなくなってしまう。あの熱気が地域に伝わっていかないで、一仕事終わってさようならという感じがあるのがちょっと残念な気もいたします。そういう部分、今の問題点を踏まえて、これからどうすればよいのか。そして合併が法定協議会に移っていく、あるいは合併の議決をいただいたら、以降は12市町村の意見も十分に聞きながら大新潟まつりの在り方、これを考えていきたい。新潟は明治に移ったころお祭りが大変に盛んで第二代の県令だった楠本正隆さんが、あまりにも新潟の皆さんが祭りで盛り上がりすぎるので、祭りを禁止したというようなこともございます。本当は新潟の祭りというのはそれぐらい熱気のあるものだったんだと、その熱気を取り戻すような方向でぜひ新しい祭りを考えたい。

そして合併、それから政令市の記念事業、記念イベントみたいなものも皆様方市民からの公募もいただきながら、みんなで盛り上がる、合併を機に政令市を機に盛り上がって、そして新潟のイメージを全国にアピールするような記念事業、記念イベントも考えてまいりたいと思いますので、またいろんなご提案も含めてよろしくお願いいたします。

司会(広域合併推進部長)

ほかにいかがでございましょうか。

市民

13市町村の地図を見ますと、一つだけ岩室村さんが飛び地という部分になっておりますし、このあいだにある巻町という部分につきましても、住民的には新潟市に勤めている方が結構多いのではないかと思っております。飛び地があるという部分で、ちょっと違和感があるという部分がございますし、この合併までの間に巻町さんに13市町村からの呼びかけ、または逆に向こうからの問いかけみたいなものはあったのかどうかと、このあとの方針等ございましたら教えていただきたいと思います。

篠田市長

はい。確かに飛び地になっているということで、巻町に関するご質問、これまでの合併説明会でも出されております。私どもとしては、まずは東港を共有する聖籠町。これについては、今まで広域でいろんなことを一緒にやってまいりましたし、聖籠町さんについてはいつでも門戸を開放してありますと。とりあえず町民アンケートをやったら、合併をしないという方が多いということでございますけれども、お気持ちがお変わりになったらいつでもどうぞということで門戸を開放する。

もう一つは、やはり巻町もこの飛び地の解消という部分も含めて、巻町もお話のとおり通勤、あるいは、さまざまな日常の一体圏になっているということで、私としては巻町も特別の存在だろうと思いますが、肝心の巻の今の町長さんが、合併は私はしないと明言をしていたので、それをあえて、下世話な言葉で言えば、ちょっかいは出さないということで今までやってきました。

ただ、今の町長さんが次期の選挙には出ないとおっしゃっているので、次の1月の選挙がどんな構図で行われるのか。そして、その選挙を踏まえて合併への方向をどんな形で町民の方がお考えになるのか。そして、新しい町長のもとで合併を考えるという方向が打ち出されたなら、私どもも今回の2005年3月末までというものには恐らく間に合わないと思いますけれども、政令指定都市になる時、2007年4月1日を目指しているわけなんで、それまでに新しいお仲間が入るということは、私ども新潟の魅力をアップしていく、一体感づくりをより加速するということにプラスになる地域に対しては大いに結構ではないかと、協議をしていきましょうということで考えていこうと思っております。以上でございます。

司会(広域合併推進部長)

ほかにいかがでございましょうか。まだ時間が若干あるようでございます。合併・政令市に関すること、いろいろな観点からいろいろ考えるようなこともあろうかと思います。いかがでございましょう。

では市長。

篠田市長

皆さんのご関心、他の地域でも高いのはやはり区割りではないかと。区割りについてはですね、先ほども若干ご説明申し上げましたが、正式に決めるのは合併後の行政区画審議会。ここで区割りを決めると。ただ、近隣の編入という形になる12市町村はじめ、もう少し区割りの形を明確に出してくれというご要望があるので、先ほど説明をしたような区割り基準をまず5項目、こういう基準は大切ですねということを任意協議会の場で合意をして、さらに法定協議会に向けて、恐らく12市町村の説明会では、区割りでさまざまな要望が出てくると思います。

そういう意見、要望などを法定協議会で受け止めて、それを踏まえて13首長あるいは議長の皆様、さらに法定協議会のメンバーの皆様、そこで政令市をつくる時に、こういう区割り基準をさらに考えるべきではないかというような区割り基準の強化などをやりながら、段々だんだん区割りについての考え方を深めていくという形で進めていって、そして合併の議決をいただけば事実上合併が本決まりになったということでございますので、さらに踏み込んで皆様方からご意見をいただいて、行政区画審議会にどういう形で協議をしていただくか。最低、今までの我々が協議してきたもの、その資料を行政区画審議会に引き継いでもらうわけですけれども、他の先行した地域のやり方を見ると、場合によってはパターンを作って、それを諮問をするというような形でやっているところもございます。そのパターンが一つの場合もあれば、複数のパターンでやるケースも考えられるということでございます。

私どもはできるだけ情報を皆様方とキャッチボールをしながら、皆様方の意見をいただきながら、合併をしたら政令市の区割りが決まるまで、あまり時間が経過しないでやっていきたいと思っております。その中で区役所の位置についても、皆様方のご意見を聞きながら行政区画審議会の答申を得て、区役所の位置、あるいは区の名前などもできるだけ皆様が、やっぱりそうなったかと言っていただくような形で、情報を共有しながら考えていきたいと思っておりますので、区割りについてはもうしばらくお時間を貸していただきたいと思っております。私からの説明は以上でございます。

司会(広域合併推進部長)

では、終了予定の時間が近づいてまいってきておりますけれども、皆さん、いかがでございましょうか。よろしゅうございますか。では質問はこれで切らせていただきますけれども、今日お配りした資料等ご覧いただきまして、後ほど質問等思い付かれる方おられると思います。広域合併推進課あるいは政令指定都市調査課に、何なりとお問い合わせいただければ、こちらとしてもありがたいと考えております。

以上を持ちまして、合併・政令指定都市住民説明会を終了いたします。本日は大変ありがとうございました。

篠田市長

どうも夜分ありがとうございました。夜までありがとうございました。
(拍手)

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平成17年3月21日 近隣12市町村と合併

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